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【じーじは見た!】 後編:P.F. ドラッカー ~30年前に 既に起こっていた未来~

「既に起こってる未来」(The Future That Has Already Happened)後編

ドラッカーが1991年に書いた同名の論文が「The FUTURIST Magazine (November 1998 issue P.16-18)」に転載された際の英文をGoogle翻訳しましたものです。意味が通じるように少しじーじが意訳しています。

未来は予測不能だけれど、既に起こっている未来なら分かるという示唆に富んだ内容なので、これからの時代を担っていくZ世代の方には是非読んでもらいたいと思います。1991年に既に起こっていた未来の話です。

章タイトルは、理解しやすいように目次として私が付けたもので、原文にはありません。

前回のあらすじを簡単に書くと、「先進国は25年先の既に起こっている未来として人口減少社会を前提に、知識労働と知識労働者の生産性向上でもってでしか、現在の優位性を保つことができないことを認識すべきだろう。」ということでした。さあ、つづきを始めましょう。

第5章 企業の外にある情報の価値増加

企業の勝利戦略には、ますます、その企業の外の出来事や状況に関する情報(非顧客情報、会社とその現在の競争相手によって現在使用されている以外の技術、現在サービスされていない市場の情報など)が必要になるだろう。

この情報がなければ、企業は知識リソースを割り当てて最高の利回りを生み出す方法を決定できない。

そのような情報がなければ、企業は世界経済や知識自体の性質や内容の突然の変化から生じる新しい変化や課題に備えることができない。

外部情報を収集および分析するための厳密な方法の開発は、企業および情報専門家にとってますます大きな課題となるであろう。


第6章 知識はリソースをモバイル化

知識はリソースをモバイル化する。 知識労働者は、製造業の工場労働者とは異なり、生産手段を自らの頭脳に所有している。

知識労働者は、その知識を頭に抱えているため、それを持ち運ぶことができる。 

同時に、組織の知識ニーズは絶えず変化する可能性がある。 

その結果、先進国では、ますます多くの重要な労働力とその最も高い報酬を受け取る労働力の部分が、伝統的な言葉の意味する「管理」ができない人々で構成されるようになるだろう。 

つまり、管理できない人々とは、多くの場合、その企業組織の従業員ではなく、請負業者、専門家、コンサルタント、パートタイマー、合弁パートナーなどになっていくであろう。

 ますます多くのこれらの人々が、報酬を支払う組織には属さず、彼ら自身の知識によって彼ら自身を識別することになるだろう。


第7章 組織の変化

これらすべてに暗示されているのは、組織の意味そのものの変化である。 

1世紀以上にわたって、現在まで私たちは、米国の象徴であるJPモルガンとジョンD.ロックフェラーから、ドイツのジョージシーメンズ、フランスのアンリファヨール、GMのアルフレッドスローンから学び、そして夢中に追い求めてきた「会社経営のための1つの正しい組織」など、もはや存在しないということである。 

石油精製所、大聖堂、郊外のバンガロー、3つすべてが「建物」であるにもかかわらず、互いに異なる「組織」が存在するように。 

先進国(および企業だけでなく)の各組織は、特定のタスク、時間、場所(または文化)に合わせて設計されていくことになるだろう。


第8章 芸術と科学のマネジメントにも影響

「物の生産」を組織化する試みとして、約125年前に始まった企業のマネジメントは、「事の生産」をマネジメントする分野にますます拡大していくことになるだろう。

 新しい概念、方法、およびその実践の開発分野として、最も重要なのは、「社会の知識資源」、特に「教育と医療の管理」は、どちらも今日の段階では、過剰管理下(オーバーアドミニストレーティッド)でマネジメント不十分な状況である。

ここに述べたことは予測かって? いえいえ、これは、「既に起こっている未来」なのである。

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適切な和訳ができていなかったかもしれませんが、30年前に、ドラッカー氏は今の日本の状況を見事に言い当てていたと思いませんでしたか?

昭和の成功体験を持つ高齢者に牛耳られて、過剰管理下(オーバーアドミニストレーティッド)でマネジメント不十分な状態が、「教育と医療」現場の問題を浮き彫りにしたのがコロナ禍でした。

「知識はリソースをモバイル化する。」→ 実際にそうなっていますよね。
料理の仕方をYoutubeで確認していませんか?GoogleやSNSで情報を調べませんか?これもある意味ではリソースのモバイル化ですよね⁉

「多くの場合、その企業で働いている組織の従業員ではなく、請負業者、専門家、コンサルタント、パートタイマー、合弁パートナーなどになるだろう。」→ 多くの先進企業やスタートアップ企業が、ドラッガー氏が予見したとおりの組織運営をし始めているのではないでしょうか?

ムラの中だけの「積上げ改善」を美徳にして、人を安く雇うことだけが組織づくりの基本で、安く雇うための多重構造(下請け化・系列化)や非正社員化に明け暮れた30年、結果、格差拡大と経済停滞。

そんな社会は、イノベーション潰しこそすれイノベーティブなことは起こらない、そんなジレンマが日本に横たわった30年だったと思うのは私だけなのでしょうか?

ドラッカー氏の「The Future That Has Already Happened」いかがでしたか? いろいろな感じ方をしていただけたら幸いです。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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