お嬢さん

よくもまあこんなにも
いろんなことが起きる
傍目には想像つかない
激しめの人生みたいで

「何の苦労もしてないお嬢さんのように見える」
幾度となく言われたけれど
本当は何があったか知る人なんて多くないから
口を開かなければ見た目は
「何の苦労もしてないお嬢さん」なんだろうな

周りの空気までがなんだかまあるい
だいたいにおいてのほほんとしてる
いつも落ち着いてゆっくりした口調
クセの無さそうな素朴な化粧や服装

同世代と比べるとしたら
なかなか激しめの経験を
積んできたつもりだけど

「何の苦労もしてないお嬢さん」の顔をして
そういう風にしか私を見ていない人を欺いて
相手の勘違いを逆手に取って武器にしながら

「何の苦労もしてないお嬢さん」なんですよ
知らないほうが幸せなことってありますよね
余計なことには触れないほうが幸せなのかも

あなたが私を信じて 私があなたを信じて
あなたにその勇気があるならばそのときは
目の前にいる私がこれっぽっちも
「何の苦労もしてないお嬢さん」
なんかじゃないって教えてあげる