赤い口紅

真夜中からずっと雨が降り続いている
雨が降る予報がようやく当たった感じ
ここ数日心身ともに不調だったけれど
言語化とふと立ち寄ったギャラリーで
昨日あたりから元気を取り戻している

それに今日はちょっとお楽しみがある
ネットで買った口紅が届く予定なのだ
実物はちゃんと店先で確認しておいて
一旦良く考えてやはり買うことにした
口紅と言うくらいだからと赤い口紅だ

口が大きいのか唇が分厚いのかつまり
口紅を塗る面積がそこそこあると思う
だからこそ余計色選びは重要になるし
印象を左右するからはっきりさせたい
メイクをしていると分かりやすいよう

初めて口紅をつけたのは確か高校生で
なりたての16歳のときだったと思う
化粧も髪も服装も自由な学校だったが
学校に行くときには日焼け止め程度に
休みの日は手元にある範囲でしっかり

その中でお気に入りが赤い口紅だった
紅を引くだけなのに顔が変わるような
くっきりとした主張がそこにはあった
私の赤い唇を見た時父が非難がましく
不良みたいだと言ったのを覚えている

つまり今日はちょっとお楽しみがある
お初のブランドの赤い口紅が届くから
私はお利口さんじゃないと見せつける
もう完熟した大人なのだと知らしめる
一目見ればはっきり分かる赤い口紅が