我儘で贅沢

過激なマスク反対派なわけでもないし
陰謀論を唱えるようなつもりはないし
ただマスクをつけていたくない日もあるってだけ

湿気まみれの空気で息苦しくて
肌が荒れて痒くてたまらなくて
だからマスクは許されるならしたくないってだけ

もともとあまりしていなかったけれど
ますますメイクからは遠ざかったし
もともと肌荒れがひどかったけれど
ますます傷あとは広がったし
もともと呼吸は浅かったけれど
ますます自分の呼吸に自信がなくなったし

メイクはあまりしていなかったとしても
ときには真っ赤な口紅を引きたいし
きれいな肌とはもとより言い難かったとしても
不織布の当たり所が悪くて荒れる肌は嫌だし
たまにしか深呼吸していなかったとしても
吸い込んだ空気が体に満ちる感覚がないし

屋外にひとりでいるときは
マスクは外して過ごしてるわ
許された範囲のはずだから
周りの目も気にしないように

だけどまだこの世界では
きっとこれからもこの世界では
マスクしたくない なんて言えば
周囲から非難の目で見られそうね

マスクをつけないことは今や我儘な贅沢