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10年余り外食産業に携わって大切に思う4Pの在り方


外食産業において、4Pがどういう状態だと売れるのか?

について備忘録的にまとめてみた。


4Pの説明は省略。

product商品

*3つの名物+魅せ方で差別化すべし。

ブロンコビリーの戦略が分かりやすいが、一個ずつは模倣可能でも、組み合わせることで、競合他社と圧倒的に差別化することができるようになる。

ブロンコビリーの3つの名物+魅せ方

ブロンコビリーでは「炭焼き」「大かまど」「サラダバー」にスペースを使い、来店の瞬間から食欲が刺激される演出を施している。記事引用
また、店内には調理風景を映すライブモニターも設けている。記事引用


から揚げ専門店に代表されるように、一つの商材で一点突破する業態も多いが、ブームになってすぐ衰退する印象が強い。

息の長い店を作ることが目的ならば、上に書いた通り【3つ】の名物が必要だと考えている。

なぜ3つ?

理由は3つある。

1つ目は、模倣困難性を高める

2つ目は、名物は多すぎてもダメ

3つ目は、顧客を飽きさせない


1.模倣困難性を高める

差別化が目的だから、これは当然。

一つの名物や商品、サービスなら模倣は至極簡単だ。

しかし、模倣したいものが2つ、3つとなってくると、必ず設備や動線の問題が出てくる。

設備や動線の問題を抱えたまま、無理やり模倣を続ければ、必ず何かしらの欠陥が生じ、模倣の継続が困難になる。(外食産業でいえば、ロスが出たり、在庫の保管場所がなくなったりなど。)

その店の設備や人員、動線ありきで3つの名物を立たせることが大事である。


2.名物は多すぎてもダメ

名物は、多ければ多いほど良さそうだが、そういうわけではない。

ドラマに主人公と脇役がいるように。

目立つべき、際立たせるべき主役は決めておく必要がある。

なぜなら、名物を立たせる=第一想起の獲得が目的だからだ。

お客さんに

『あの店の○○が美味しい』

『あの店といえば○○』

といった具合に、名物をつくり、○○といえばあの店。

というお客さんの認識を意図的につくることが飲食店経営でとても大切だと思う。

だから、名物が多すぎて、なんの店か分からないのは、差別化に繋がらない。


3.顧客を飽きさせない

どんな商品、サービスでも飽きが来る。

3つの名物をつくって、リリースしたら、あとは日々ブラッシュアップしていく必要がある。

サイゼリヤのミラノ風ドリアなんかは、創業から何度も何度もちょっとずつ味付けを変えているのは有名な話。

ここまでが、product商品の話。


price価格

*1.5倍理論でリピート確実にする

ハイブランドのバッグや洋服なんかはどうか分からないが、世の多くの商品・サービスはコスパが大事だと思う。

飲食店で、いい接客と、美味しい料理、最高の雰囲気を堪能したあと、想像していたよりお会計がうんと高かったら、リピートは見込めないと思う。

お客さんの心理的に、思ったよりちょっと高かったな。程度ならリピートはあるかもしれない。

まぁ、これくらいはするでしょう。なら機会があれば来てもらえるだろう。

思ったより、安いな。ならリピートの確率は高い。

え、こんな安くていいの?なら、リピート確実だ。

その金額の差異ってどれくらいなんだろうか?

要は、

え、こんな安くていいの?

あるいは、

これは、お得だ。

って思ってもらえる価格っていくらなんだろうかと。

単価にもよるが、個人的には

支払金額の1.5倍の価値を提供出来れば、高い確率でお客さんはリピートしたいと感じる満足感を提供することができる。

あくまで、僕個人の体感であるが。



place流通・立地

*点・線・面でみる

1.点の視点

店舗の視認性の話。

道から店舗は見えるのか。

通行人に気づかれやすいか。

運転している人からは見えるか。

電車に乗っている人から見えるか。

など。

店舗の立地によるが、メインターゲットとする人の視界に入るかどうか。が点の話。

そして、外観や看板は、店舗のコンセプトをわかりやすくお客様に伝えるものになっているかどうか。

外から見ただけで、メニュー内容や、価格帯が想像できるようになっているかどうか。

店舗に近い視点が【点の視点】。


2.線の視点

線は、動線の話。

商圏の生活動線上にあるかどうか。

最寄駅から、行きやすい場所に店舗があるかどうか。

店舗の近くに分かりやすい目印はあるかどうか。

最寄駅から徒歩何分か。

など。


3.面の視点

面は商圏の話。

商圏の人口分布や街の特性。

ビジネス街なのか学生の街なのか。

住宅街なのか繁華街なのか。

など。

メインターゲットの人口はどうか。

最寄駅の1日の乗降者数はどれくらいか。

近隣企業の数や業種。

近隣学校、幼稚園、保育園の数や特徴。入学式や卒業式の日程。

地域の祭りやイベントの期間、規模。

競合店の数や質。

など。

以上の点・線・面の視点で店舗の出店地を決めることが、大切。

また、飲食店は4Pにおいて、このplaceだけはなかなか変えることができない。

そのため、しっかりとした判断が必要。


promotion広告・販促

*地上戦:ローカルコミュニティ

*空中戦:Web・SNS





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