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主体と客体で変化する次元論(考察)

以前、だれでも通になれる隈研吾学で引用した、物理学者大栗博司氏による次元観。

人間の住む宇宙は、無限の次元を持つ空間に浮かぶ三次元の膜。蟻にとっては縦横無尽【二次元】に駆けることができる水やりのホースも、鳥にとっては横に移動できる止まり木の線【一次元】でしかない。要するに、量子力学で示されている事象は、主体(蟻や鳥)と客体(ホース)の距離や、スケール差によって、次元が相対的に変化する。

「点、線、面」隈研吾著

建築やプロダクト、イラストやWebデザイン、いきものまで。

主体がだれかで客体の次元が変わっていく。

椅子と鳥(大)と人(小)

上の画像において、

人にとって椅子は面だけど、
鳥にとって椅子は点になる。

人にとって椅子はワンルームだけど、
鳥にとって椅子は止まり木。

宇宙は九次元とか、十次元とか、十一次元とかいろんな記事を見たことがある。
僕にはどれが最新の研究で、どれが正しいかはわからないけど、主体によって次元が伸び縮みするなら、どれもが正しくて、どれもが間違っているといえるのではないだろうか。

だからある主体Aからみたときに、客体として四次元にもなれる僕。

デザインする対象のスケールを操作することは、世界の構造を扱うことに等しいのかも。

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