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膀胱水圧拡張術をしました 2 【入院時の様子】

膀胱水圧拡張術という手術をしました。頻尿を改善するため&病変がないかどうかを確認するための手術です。

ここでは3泊4日の入院の流れについて、詳細を書き留めておきます。

この記事は医療専門者ではない一般人の体験談です。記事の中に出てくる手術や薬の服用を勧めるためのものではありません。


結論から【手術前後の変化】

膀胱容量 手術前:200ml → 手術直後:300ml
1回の尿量 手術前:20〜50ml → 術後1ヶ月:50〜150ml
1日の排尿回数  手術前:15〜20回以上 → 術後1ヶ月:10回未満(6〜9回程度が多い)
夜間排尿回数 手術前:1〜4回 → 術後1ヶ月:0〜1回

入院1日目

排尿チェック

手術前日の準備日です。書類確認をし、排尿と水分摂取量の記録が始まります。病院には尿流率と尿量測定を測定できる特別なトイレがあり、1回目の測定はこの測定トイレで行いました。また、この1回目の測定では残尿測定も行います。残尿検査は看護師さんにエコーで測定してもらう必要があります。1回目の尿量測定が終わったら、その後は自室のトイレで使い捨ての計量カップを使って測定を続けます。

普段服用している処方薬は没収され、薬剤師さんの管理下のもと適切な時間に提供されるようになります。

おやつの準備(食いしん坊は重要)

18時に入院食を食べ終えると、21時以降は絶食です。水とお茶は手術当日の朝まで飲めます。
再び食べられるようになるのは手術の3〜4時間後。私の手術予定からすると、翌日の14〜15時頃(絶食から約18時間後)に絶食解禁という計算でした。絶食解禁と同時に何かを食べられるように、入院1日目のこの日に売店で色々な種類の食べ物を買い込んでおきました。何も用意しておかないと、絶食解禁から18時の夜ご飯までの3〜4時間(絶食から21時間後)、空腹を我慢しなければいけません。
夕食の時間まで我慢しなさいよ、という話ですけれども、絶対ひもじくなると思っていたので、おやつは抜かりなく準備しておきました。さらに、術後はベッド上で絶対安静となるため、手が届く範囲に食材を準備しておくことも重要です。

入院1日目の排尿測定値

測定時刻 15:00〜翌日10:00(手術までの期間)
排尿回数 13回
夜間排尿回数 4回
1回の尿量 10〜100ml
残尿量 22ml(1回目のみ測定)
水分摂取量 800ml
※ちょうど細菌性の膀胱炎にもかかっており、普段よりも排尿回数が増加していました。

入院2日目(手術日)

7:00 回診
8:00 シャワー、手術着に着替え
10:00〜11:00 手術
13:30 麻酔が切れ始めるのを感じる
14:15 絶食解禁 野菜ジュースを少し摂取
14:30 抗生物質の点滴スタート
17:00 ほぼ完全に麻酔が切れる(絶対安静は翌朝まで継続)
17:30 回診
18:00 入院食

回診

朝から先生たちの回診があり、最終確認が行われます。入院直前に細菌性の膀胱炎にかかったことや、現在の症状などについて報告をしました。

手術

手術は10時頃に始まり、11時頃に終わりました。11:15には病室に戻っており、1時間程度のとてもスムーズな手術でした。

下半身麻酔

背中に刺す麻酔です。めちゃくちゃ痛いという思い込みがあったのですが、そこまで痛みなくてよかったです。麻酔が切れ始めるのを感じたのが、術後2時間半後くらい。完全に切れたのが術後6時間程度でした。

手術についての詳細と術後に辛かったことについては、長くなるので別記事にします。

ベッド上で絶対安静

手術が終わると、点滴、血圧計、尿道カテーテル、おむつ、フットポンプを着けた状態で病室に運ばれます。この日はベッドに横になったまま、翌朝まで安静状態を保つ必要があります。下半身麻酔の影響で立ち上がると頭痛が出やすくなるためだそうです。
夕食時にベッドを起こしてもらうことは可能でしたが、それ以外はずっと横になりっぱなしです。私も多少頭痛が出ました。
フットポンプはエコノミー症候群を防ぐために足につけるマッサージ機です。

痛み

麻酔が切れると膀胱部に疼痛を感じ始めました。また、麻酔の影響で軽い頭痛も発症しており、手術当日の夜は痛み止めを服用しました。私が痛み止めを飲んだのは手術当日のみでした。痛みがつらい場合は処方してもらえます。
細菌感染予防のため、抗生物質も服用し始めます。術後から7日分処方されたと思います。

ずっとある尿意

手術の影響や尿道カテーテルの影響でしょうか、疼痛と同時にずっと尿意を感じていました。排尿自体はカテーテルを通って蓄尿バッグに溜まっていくので、おむつに漏らすことはありませんでした。

入院3日目

朝5時頃に点滴を抜いてもらい、ようやく立ち上がれるようになります。尿道カテーテルはまだついた状態です。蓄尿バッグをキャスター付きスタンドにセットしてもらえるので、移動する場合はこのスタンドと一緒に移動することができます。

朝食と回診のあと、7〜8時頃に尿道カテーテルも抜いてもらいました。シャワーを浴び、オムツから下着に履き替え、体周りはスッキリです。

激しい尿意、残尿感、排尿痛

スッキリしないのは尿意。麻酔が切れてからずっと感じていましたが、カテーテルを抜いても収まらない…。なんならより強い尿意と残尿感。
先生や看護師さんたちから「尿意を我慢してできるだけ尿を溜めてください」とは言われるものの、膀胱炎の際の尿意をはるかに上回る尿意になかなか我慢できません。
そして、排尿時の痛み。急性膀胱炎で感じるような痛みです。尿にも血が混じり、赤みを帯びています。血尿は術後3日、排尿痛は術後5日くらい続きました。

クリアできない排尿チェック

カテーテルを抜いてから排尿チェックが再び始まります。看護師さんによる残尿チェックもありました。本来であれば【1】排尿量100mlを超える、【2】残尿がほぼないこと、を看護師さんに確認してもらい晴れて合格となるのですが、結局私は排尿量100mlを超えることができず、合格できませんでした。
合格できなかったからといって退院できなくなるわけではありません。毎回残尿チェックに呼ばれる看護師さんに面倒がかかるだけです。「もっと溜めてください!」と若干語気が荒くなる看護師さんには申し訳なかったのですが、炎症が引かない限り尿意が収まる気配はありませんでした。

この日のは排尿チェックは、1回の尿量が最高で80ml。平均30〜50mlをうろちょろして、合計15回トイレに行きました。
毎回呼ばれる看護師さんも途中で諦め、「もう呼ばなくていいです」と言って去っていきました。

この日は自由に動き回れたので、病院の近くを散歩したりしたのですが、とにかくすぐに来る尿意に苦しみました。歩いたり立っていた方が尿意を感じました。

入院4日目

いよいよ退院の日です。手際よく退院の手続きをしてもらい、朝10時ころには退院することができました。

入院費用

個室での3泊4日の入院、合計14万円くらいでした。大部屋であれば10万円以下、確か8万円程度と聞いたような…?気がします。曖昧。

まとめ

初めての入院&手術でしたが、やってみてよかったと思います。一応、術後2週間程度で症状は落ち着き、排尿回数・量ともに改善されたと感じています。
ただ調子に乗って水分を摂り過ぎると、容易に尿意スイッチが入るため油断は禁物です。まずは拡張した膀胱を維持するため、しっかり尿をためて膀胱訓練に励みたいと思います。


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