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虚礼廃止
虚礼廃止を旨とするワガシャにあって、Iさんは、異色の存在です。「ちょっと××に寄ったんで」とかいいながら、よくプレゼントやお土産を配っています。
「〇〇さんにはお世話になってるんで」と、一品付け足す心配りも忘れません。そういうIさんの所には、自然、皆がプレゼントやお土産を持って集まります。
人一倍、物欲の浅い私は、「ああやって、お互いにやったり取ったりすることで、社会とか経済は回っているんだなぁ」とIさんの周囲を物珍しく眺めます。
もらった物以上の返礼をしなければメンボクを失う。アメリカ先住民には、そんな「気前よさ競争」の慣習があって威勢を誇示し合った、とか聞きます。
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