いじめっ子は正直、かっこいいと思ってる。

 俺自身、学生時代いじめっ子だった人にすごく憧れている訳なんですよ。僕の青春時代が「青い春」どころか「暗黒の春」みたいな時代だった分、学生時代からいじめっ子で青春を謳歌した人って勝ち組だと思うし、要領よく学校生活を生き抜いてる感じがしてかっこいい。大人になってもっと自慢してもいい過去だと思う。「その立場だった人が、いじめっ子を賛美するのはおかしくね?」と思われそうだが、学校でのトラウマを引きずって弱男のまま惨めに生きるよりはマシだろう。勿論、元いじめっ子の背中に十字架は背負ってはいるが。

 イジメなんてやったらアカンことぐらい分かっているが、いじめられる側に原因があることが大体7割か8割ぐらいやと思う。割とマジで。というか、他の人だって薄々「こいつにも原因あるんじゃね?」と感じてるところもあるだろう。あえて気を使って言ってないだけで。

 見た目が劣ってたり、変な趣味をしてたり、逆に無駄に正義感があったりとかね。いじめっ子はそういう異物というか協調性のない奴を弾くためにある必要悪みたいなもんですよ。と書いてて巧く言語化できないからもどかしいのだが。

 芸能人が学生時代の話をすると、よく「自分は昔いじめられっ子だった」と語る芸能人が多いが、そういうのを聞くたびに「なんでこんな辛気臭い話しとんねん」とか「こんな恥ずかしいことを語るな馬鹿たれ」と思ってしまう。子供の頃から芸能人のこういう話を聞くのが嫌いだった。変に金持ち自慢するより、不良自慢されるよりも嫌いだった。なぜだか分からないけど、それぐらい僕の中ではいじめられっ子を見下しているのだろう。

 いじめられていた過去なんて恥そのものだし、大人になって人に語れるような過去ではない。自分の弱さ、昔の傷をひけらかして何がしたい?今いじめられてる子を中心に対して支持を集めたいのか?ただ善人アピールしてるだけなのか?俺だったら墓場まで持って行くけどね。とりあえず「偽善者面するな」とか言いたくなる。

逆に学生時代の話になって「昔はいじめっ子でした」だの「学生時代、いじめをやって楽しかった」とか言う芸能人がいれば、その人は信頼できるし、「なかなかやるじゃんかっこいいねぇ」と思ってしまう。だって、「いじめっ子だった」って平気で言えることではないし、反省もせず自慢していたら非常識な人と思うどころか、人としての見所があるねぇと思ってしまう。単に俺が非常識なシチュエーションが好きなだけかもしれないが。

 例えば、コーネリアスこと小山田圭吾は、昔雑誌でいじめっ子自慢していたことが最近になってバレて炎上していたが、むしろ俺にとってはこういう芸能人が増えてほしいとすら思ってしまう。自分が元いじめっ子だったなと覚えてる奴がいれば、様々な媒体でじゃんじゃん自慢してもらいたい。俺はかっこいいと思うし、応援したくなるから。周りの意見、ネット、マスコミ、週刊誌とかどうでもいいから開き直っちまえばいい。

 自分にもし子供ができたとして、自分の子がいじめられっ子だったら恥ずかしいわ!いじめられっ子だなんて、社会性が無くて弱っちい子供だし、それを育てるなんて金も手間もかかるし、心労もあったもんじゃない。いじめを受けている事実はショックだし家族の恥って感じがする。自殺されたら嫌だからね。

 逆に自分の子がいじめっ子だったら、手間がかからない子だって自慢するし、いじめがバレてもいじめられた子が自殺しない限り、否定して庇えばいいんだから。もしいじめられた子が自殺しても、アホな教師はいじめっ子を守ってくれてる。いじめっ子側を応援してくれんねん。我が子がいじめっ子って時点で、学校という閉鎖空間を上手く世渡りできている賢い子供で、将来は勝ち組だと約束されたも同然である。

 よく漫画やドラマかなんかで、いじめられっ子が主役となって物語が進められていく作品が多いが、個人的にはそういうのはやめてもらいたい。少しぐらいいじめっ子が主役の物語が作られてもええやろ。元いじめっ子がいじめていた奴の復讐を回避する物語とか、何気ないいじめっ子によるいじめの日常ものが見たいねん。主人公がいじめられっ子の作品とか、最初から展開が胸糞悪すぎて見てられへんねん!物語に集中できへんのじゃ!逆に主人公がいじめっ子だったら、感情移入しやすいし、物語に集中できて面白い物が出来そうな気がするんやけどなぁ。クリエイター側も、いじめっ子が主人公の作品を一作ぐらい作ってはどうでしょうか?

 正直、元いじめられっ子よりも、元いじめっ子の方が社会に出て成功できるって証明してもらいたいんですよ。そして、いじめっ子って格好いいと憧れる人が増えて欲しいし、地位を上げてほしいんですよね。この偽善じみた現代に。元いじめられっ子より元いじめっ子の方が感情移入出来て応援したくなる俺としては。元いじめっ子という属性に希少性や価値を見出してる俺としてはね。