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ホントウの主治医

20年前、町の集団検診で、異常が指摘され
近くの中規模病院を受診、沢山の薬を処方された

だけど、子育て他で、毎日アタフタしていたし
症状も時々なので、薬もそのうち飲まなくなり、通院もしなくなった
そして、少しずつ、病気は進行し・・・咳、痰が増え、
時々、喀血もするようになった

久しぶりに受診した病院、古びた診察室の中で
主治医は、X線を見ながら、しかめっ面と厳しい口調で
病状のこと、気をつけなければいけないこと
そして、今やるべきことを話してくれた
それでも、それを気にとめず、毎日忙しくして、また通院しなくなった

その後、大量喀血が数日続き、またもやそこへ
相変わらずの、しかめっ面と厳しい口調で
「ここでは、専門医は自分だけだから、大学病院に行った方がいい」と

大学病院の主治医は、フレンドリーだったけど
カテーテル手術が出来る自分が
どんなにすごいとか、そんな話ばかりしていた
そして、今の病院の主治医は
穏やかだけど、データばかり見ている

今になってわかる
あのしかめっ面の主治医が
一番、私の病気に寄り添ってくれていた
ホントウの主治医は、あなたです!

         こもれ美

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