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オンラインと人間関係の話。

私はオンライン化で本当に恩恵を受けているな、と最近多々思う。

私は「リアル」が苦手だ。人と人の間に流れる空気というか、雰囲気というか、そういうものが本当に苦手。人との距離感が測れないし空気も読めない。とにかく人が怖い。

そんな私にとってほとんど全てがオンラインで進むこの状況はまるで天国みたいだ。すごく息がしやすい。その理由というか、要因みたいなものを少し考えてみた。

まず、みんなが平等であるということ。何か近くでいる人とグループができたり、一部の人だけがイニシアチブをとって彼らだけで盛り上がって私は置いていかれる、なんてことがない。別の言い方をすると、スクールカーストやグループ作りができないのだ。私は、その場のノリでできるグループみたいなものがとても苦手だ。毎回どこにも入れずに、ずっと浮いて生きてきた。周りにびくびくしながら浮いて生きることしかしてこなかった。オンラインでの人間関係は本当にしあわせだ。

Zoomではいつもみんなが私の方を向いているし、そっぽを向いたり数人で世界に入り込んだりする「私と喋らない」という非言語の意思表示がないので、孤独や疎外感を感じない。いつでも安心して発言できるし、誰とでも恐れずに話すことができる。画面にはいつも私の枠がみんなと同じ大きさでしっかり確保されていて、私がここにいていいことが、私がみんなと同じ価値を持っていることがはっきりと示されているような気持ちになって、いつでも受け入れてもらえる感じがする。

オンラインに足りないものは人らしさ、つまり人と人がそこにいるだけで生まれる雰囲気や熱気だ。それさえ補えればオンラインはオフラインになりうる。オンラインのしあわせな世界を、私が息のできないオフラインの世界にすることは実は案外簡単だったりするのかもしれない。

じゃあオンラインで得をするのはどんな人なんだろう。おそらく、人との人間関係がネイティブじゃない人間、つまり、頑張って、(無理をして、)自分を作り変えて適応させてきた人間なんじゃないかと思う。人と関わることが自然ではない人間。

ノリや雰囲気への対応はこれまでの人との関わり合いの経験の積み重ねで得られるものなんじゃないか、逆にそれ以外では身に付けることができないんじゃないかと思う。頑張って人と関われるようにめちゃくちゃ努力して対人スキルが周囲に追いついた人間でも、それは経験の積み重ねでしか、場数を踏むことでしか得られないからどうしても習得できない。私がそうだから。雰囲気やノリ、空気への対応は努力ではどうにもならない。

早くオフラインで大学の友達や先輩に会いたいと思う一方、いつまでもこのオンラインが続いてくれたらと夢見ることを、やっぱり私はどうしてもやめられない。

読みたいと思っていた本と撮影用の衣装を買うために大切に使わせていただきます。