「今の時代、わくわくするよ。」人生をデザインする、巨匠の言葉
2019年6月14日、カール・ハンセン&サン フラッグシップ ストアの5周年イベントにて。先生は、北欧デンマークでのご経験を語られていました。
(どちらかというと、先生による人生への示唆が多かったのですが。笑)
お年を召しているように見えますが、ひとたび語り始めると、若々しく当時の姿を思い浮かばせます。
先生は、みんなの見ている表層的なデザインは、small design だといいます。
また、人生を設計することこそ、big design だと。
家庭と学校と社会との3つで教えていたようなbig design は、もはや家庭と社会とでは教えてもらえなくなりました。
だからこそ先生は、学校でこそ大きなデザインを教えたかった。けれど周りの教授たちの意見は、学校では学生の感性を育てたいというもの。
周りとちがう個性を持つことばかり教え、15年20年先のキャリアの描き方や、図面の見方やクライアントとの仕事の仕方、受注の仕方など生きる術を教えていない。
そうして学生たちはフリーランスなどになっても、自信をなくして引きこもってしまうのだと。
私は美術学校の卒業ではないのですが、腑に落ちることもあります。
会社で働いていても、業務は教わるけれど人生の設計は教われない。ある日突然会社がなくなったら、立ちすくむしかないような弱々しい状態でした。
フリーになって、足りない部分を痛感しつつも、営業から受注、納品まで全てを自分で経験することで、確実に生きる力がついているように感じます。
人生を、デザインする。
それはきっと、自分の手の中に人生があると、確信して初めてできること。
働き方に関係なく、自分の24時間をどう使うかをデザインしたらいいと、先生はおっしゃっていました。
会社員なら、1年間に4ヶ月も休みがあるじゃないか、と。
周りが勉強をしなくなっている今、ちょっとやっただけでも抜きん出るよ、と。
考えるだけじゃダメで、やらなきゃだめだよと言う先生は、心から楽しそうでした。
やらされているのではなくて、人生をまるごと味わって楽しんでいるような。
今の時代、わくわくするよなぁ。なんでもできるし、やっていいんだから。
そんな風に、人生の大きな先輩に言ってもらえると、今の時代に生きててよかったと素直に思えます。
卑屈にならず、明るく、すきっぷで。
言葉で、日々に小さな実りを。そんな気持ちで文章を綴っています。