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(24)オンラインクラスのプロジェクト実践紹介:Genius Hour Project: Part 1

みなさん、こんにちは。日本語講師のHinakoです。

今日は、私が新しく挑戦しているGenius Hour Project(ジーニアスアワープロジェクト)について書きたいと思います。まだ始まったばかりなので少しずつ紹介していきます。

Genius Hour Projectって何ですか。

Genius Hour(ジーニアス アワー)というのは、別名20%タイムとも呼ばれていて、授業の時間の20%の時間を使って学生さんに自分の好きなプロジェクトに取り組んでもらおうという活動です。そもそも、はじまりは、Googleさん。会社で実践されているようで、社員さんは働いている時間の20%は自分のやりたい好きなプロジェクトしているようです。下記、実際のGoogleの社員さんがこのプロジェクトについて話しているビデオです。全編英語で申し訳ないんですが、英語はちょっと。。という方は、Chrome拡張機能の『Learning Language with YouTube(LLY)』を入れると日本語字幕がつきますよ。詳しくはこちらの記事をお読みください。

私のクラスでは、とにかく自分が何週間も情熱を注げる、大好きな(日本語に関係する)トピックを選びます。映画でもマンガでも旅行でもなんでもいいんですが、とにかく大好きなものが第一条件です。クラスを飛びだして、日本語を勉強するプロジェクトを自分自身で考えてもらっています。そしてその作品を本にして、ビデオ発表、相互評価までがプロジェクトとなっています。ちなみに、本作成には、Bookcreatorというサイトを使ってもらっています。

なぜGenius Hour Project をするのか。

このプロジェクトは、実際北米などの小中学校でされてる先生もたくさんいらっしゃって、その目的は色々ちがうと思うんですが私の目的は2つ。

1.学生さんの日本語学習のモチベーションを保つ

今学期のクラスは朝8時開始です!朝8時ですよ。私だったらそんなクラス絶対にとりませんが、クラスは32人で満員です。でもこれ徐々に減っていくんですね。学期が始まり3週間経ちましたが、もうすでに1/3は来ない、来たり来なかったり、もう来ない。状態です。

学生さんって、クラスに来るとそれなりに刺激をうけてモチベは保てるんですが、ぴたっと来なくなった時が要注意。一度来なくなるとまあいっかと癖になり、どんどんついていけなくなります。だから、とにかく「日本語なんてもういいや」と思わせないためにもこのプロジェクトで日本語学習のモチベを保ってもらうのが狙いです。

2.自分の意志でプロジェクトを計画、実行する

皆さんが受けてきた教育ってどちらかというと「受け身」だったと思いませんか。少なくとも私は国内外で教育を受けてきましたがそうでした。指定された教科書を買い、決められたスケジュールに従い勉強する。プロジェクトとなると、たいてい先生のインストラクションを読み、それ通りにする。まあ、多少の選択の自由はあるとしてもプロジェクトそのものを1から真っ白な状態で、自分で計画もたててやる、なんていう経験はなかったです。(ちなみに大学院の研究などは別です)とにかく、今回は何をどうするのか、すべて学生さんに決定権をあげたかったんです。だから自己責任も大変なんですが、将来的には「Self-directed learner」になってほしいのがもう1つの狙いです。

学生さんの反応

このGenius Hourの話を学生さんにした時、オンラインなのにものすごく反応がわかりやすかったんです。普段はリアクションボタンなんてこちらからお願いしないと出してくれないのに、バンバンでたんですよ。

ボジティブなコメントでは、「もうすでにやりたいことがいっぱいあってどうしよう!!イエーイ」という子、具体的にもう決めちゃってる子もいました。

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一方で、えっ?どうしたらいいかわからないというコメントもありました。そりゃそうですよ。いきなり、海にボトーンと落とされて、泳いでくださいと言われててもどこに行けばいいかわからないですよね。で、この時、Yagi先生のPadletを見せて「ちょっと考えてみてー」と伝えたらほっとしていました。私はYagi先生のをちょっとアレンジして使わせて、いただいております。ありがとうございます。

まだ始まったばかりですが、学生さんは天才か!と思うぐらい面白いプロジェクトを私にバンバン投げかけてきます。みんなすごいアイディアマンでこれからおもしろくなりそうです。

次回はトピック決めと全体の流れのスケジュールをご紹介します。読んでいただきありがとうございました。


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