『あのひとは蜘蛛を潰せない』を読んだ
彩瀬まる『あのひとは蜘蛛を潰せない』を読んだ。
母親とのことでモヤモヤしてると、友人のお姉さんに相談したところ、おすすめしてもらった本だ。
「○○すべき」「○○が良いこと」「あなたはみっともない」と言われて育ち、母を「かわいそうな人」と思っている。
物事を白か黒かでしか捉えられない。
その上、白か黒かは自分でない誰かが(母親が)決めてくれるものだと思い込んでいる。
しかし、物事は、特に人の気持ちは、白と黒の間にあることがほとんどである。
誰かに決めてほしい。
人を傷つけるくらいなら、自分が傷つくほうがマシだ。
そうしているうちに、自分の形や立っている場所がどんどん分からなくなる。
良かれと思ってやったことが、思わぬ形で大切な誰かを傷つけ、悲しませ、怒らせる。
自らも、同じかそれ以上に傷付くことだってある。
他人と、自分のままで調和することは可能なのか。
「みっともないかもしれないが、私はこうしたい」という気持ちが、自らの地面を固く踏みしめてくれるのだろう。
そして、その上に凛と立っているその人は、決してみっともなくなどないのである。
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