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留学で感じた英語の壁

大学院留学も終盤に近づき、残すところほぼ修論と就活だけになりました。来週のプレゼンで一区切りつくので、留学生活を振り返ってみました。友達に恵まれたりロンドン中心部という地の利を生かしてお出かけしたりと、なかなか充実した留学生活を送っていると自負していますが、結局悩みのほとんどが英語の壁でした!!!!!(ちなみに私の英語力は辛うじてIELTSの合格点クリアしたくらいで、読めて聞けても、書けない・話せないの典型的日本人です)
かなりポエミーな自信(?)があるので、それでもよし、と思う猛者の方のみこの先へどうぞ!超長文です。今しかこういうの書けないのでポエミーでもいいのだ。羞恥心で死にたくなったら消します。

秋学期(9月〜12月)

とにかく慣れるので必死だった秋学期、極度に冷え性なので、だんだん下がる気温と体調管理の戦いでした。実家からの支援物資と試してみた漢方薬でなんとか乗り切りました。

コース初日、驚いたのが私以外ほぼ英語ネイティブだったこと。イギリス人7割、残りの留学生もほぼ西ヨーロッパかアメリカ出身で、アジア人はシンガポール、バングラディシュ、インド、スリランカ、日本(私!)しかいませんでした。しかも、その人たちも、バイリンガル・むしろ母語は英語・学部からイギリスです、がほとんどで、私だけ明らかに英語が話せませんでした(のちのち判明しますが、Asian Societyの留学生ですらほぼ英語ネイティブ、もしくはアメリカ人でした)。

これがジワジワ効いてきて、どんどん話せなくなりました。辛うじてリスニングできても、「〇〇が〜〜して××して〜〜」と専門用語が聞き取れなくて何を言ってるのかわからず。ディスカッションの授業でもネイティブの会話のテンポについていけず、「何か意見ないの?」と言われる始末。劣等感の塊でした。

あとから判明しましたが、欧米って沈黙を避ける文化なんですね、だから他人の話を最後まで聞かず、言葉尻に被せて自分の意見言ってくる。日本は別で、全員の話を聞くことを大事にして、会話と会話に沈黙が生じる(もしくは沈黙が苦にならない文化)。なんとか自分なりに意見をまとめて言おうとして待ってても、会話の隙間がないどころか被せないと意見が言えないので萎縮してしまいました。

そんな中でエッセイの課題にも追われ、とにかく生きることに必死でした。最初はアカデミックライティングもわからず、Twitterで助けを求めまくってました(その節はありがとうございました)。

初めての課題提出日前、とうとう自分でやることに限界がきて、寮の台所で友達に「実は困ってて…」と言ったところ、「なんでもっと早く言ってくれなかったの〜!!早ければ早いだけ深刻にならないし、すぐ助けるられるのに!」と言われて、すぐSOS出すことの大切さを学びました。そのあと、友達があまりにも優しくて、お部屋でこっそり泣いちゃいました。ありがたいね。

そんなこんなで、少しずつヘルプ出すようになり、期末テスト前には「お勉強一緒にするグループ作りませんか!?」と頑張って声かけして、勉強会グループを作ることに成功しました。声かけただけですが。
おかげでなんとか単位1落とし(落としたんかい)でクリスマスを迎えられました。

クリスマスはTwitterの皆さんと会えたり、年始をハムステッドヒースで花火見ながら祝えたり、お誕生日祝ってもらえたりと充実してました。

ロンドンのクリスマスイルミ
ウィンターワンダーランドの観覧車から
ウィンターワンダーランド


春学期(1月〜4月)

なんとか迎えた2022、課題や修論の話も進んできて勉強内容も応用的になってきました。インターンシップも兼ねた実習授業も始まり、朝5時起きの期間も。体力的に辛かったです。腰痛とか眼精疲労とか救急車で運ばれたりとか色々ありましたが、なんとか生き残っております。

実習先では、初めて大学と関係ない「一般の」イギリス人と関わることも増え、卒業後の進路について考えることも多くなりました。少しだけ英会話に慣れたかも?

ただ、そんな中でも私の英語コンプレックスは、私でも気づかぬうちにどんどん膨れ上がっていました。
英語自体ができないのはもちろんですが、日本で専門の教育受けて専門の資格とったのに、こちらではその知識を一切伝えることができなく、逆に説明を受け取るだけでもヒーヒーという現状、グループワークや勉強会で貢献できないことへの申し訳なさがぐちゃぐちゃになっていました。
なのに私は、「半年経って留学慣れてきたかな〜」くらいに思ってました。自分で気づかないって怖いですね。

ある日、それが突然爆発しました。例の聖母レベルの友達が「ヤンニョムチキン作ったから食べよ〜!」と言ってくれて、彼女からの慈悲を「うまいうまい」と貪っていたところ、突然涙が止まらなくなりました。
「いづもいづも〜〜迷惑かけてて助けでもらってるだげで〜〜何も返せてない゛のに゛〜〜優しくしてくれてありがとう゛う゛う゛〜〜〜」で号泣して3時間…笑。英語自体での苦労というより、誰かに迷惑かけてる、という自己嫌悪がめちゃめちゃストレスになってたようです。
その時彼女が、「友達なんだから、返す返さないの問題じゃないんだよ!わかんなくて聞いてくれると私も勉強になるからお互い様だよ」と言ってくれてさらに号泣、神か。

その後、続けて
「Hinaが居てくれるだけで居心地いいんだよ、私は英語ネイティブだけどこっちの文化は慣れないこと多くて、同じアジア出身のHinaと話したりご飯食べたりできるだけで救われてるんだよ」(※彼女は中国系シンガポール人)と言ってくれてびっくり。
彼女も傾聴・会話の沈黙あり・一問一答テストの文化で育ってきたため、こちらの教育システムは戸惑うことが多いらしい。しかもパリピ苦手、たまには一人旅必要、過激ドラマ苦手、アジア飯最高派(私もそうなので、実はこっちで話が合わないこと多くて地味に悩んでた)なので、話が合う私の存在が貴重って言ってくれて、なんか存在意義があるような気がして嬉しかった。だって私は今までお勉強会グループのお荷物だったし。

英語だけの壁じゃなくて色んな要素で苦労してたんだ、と客観的にわかって、少しパニックが収まりました。ここまで優しくしてくれるお友達に会えて幸せだな、と思いました。彼女みたいな人になりたい。

(チキンはもちろん泣きながら完食しました!!!)

と同時に、今まで私は疎外感も感じていたんだな、と。日本人0の環境で、知り合いの日本人は全てTwitterを通しての環境。一方で、他の留学生は独自のネットワークで同じ国の知り合い(なぜか叔父や叔母、地元の友人がイギリスに住んでる人かなり多い)と情報交換できていることで何か焦っていたのかもしれません。

でも、アジア系の友人と、国は違っても同じような文化や共通点を持つことを再確認したり、インターン先で出会った台湾や香港出身の人が、もう同郷レベルで親切にしてくれたり(「家とか大丈夫?困ったことあったらすぐ言ってね?日本語でも大丈夫だよ!!」神か)するうちに、国境を超えて、日本人として、よりむしろ、東アジア人としてのアイデンティティが確立されて、疎外感が無くなった気がします。もっと韓国とか中国について学びたい。

その時の激うまヤンニョムチキン


ターニングポイントのイースター休暇(4月)

ただしここまできても私の英語コンプレックスは消えませんでした。圧倒的ネイティブとの差に自然と萎縮してしまう。ロンドン留学だから、アカデミアの人は聞き取りやすいイギリス英語で話してる。そしてネイティブしかいないから、赤ちゃんみたいな英語でも通じてしまうので、表面上はなんの問題もなく会話が終了してしまう、という現状に落ち込んでいました。

そんな中ターニングポイントが。イースター休暇に行ったオランダ・ベルギー・ドイツ旅行です。

コミュ力最強な方との出会い

その時は友人に会いに行きましたが、そこで出会ったのがコミュ力最強なお方。とにかくすごかった、日本語でも知らない人にバンバン話しかけてなぜか通じてるし、彼女が話しかけたあとは皆笑顔になってる。もちろん私も1日ニコニコでした。英語が拙いからって、シャイになって会話してなかった自分が恥ずかしかったし勿体ないな、って思った。私の問題は、英語以前にそのマインドだったんだな、て気付かされた。人生を変えた出会いでした。

オランダ🇳🇱ユトレヒの街並み
ベルギー🇧🇪ブリュッセルの夜景


アニメの聖地なので行ってきたドイツ🇩🇪ハイデルベルク城
アニ(以下略)ドイツ🇩🇪コッヘム
アニ(以下略)ドイツ🇩🇪マンハイム城


英語が通じるありがたみ


上記3カ国は、英語は通じますがオランダ以外公用語は英語ではありません。オランダも結局オランダ語メインだし。なので、当然ですが看板が英語以外、アナウンスも英語以外ありという状況でした。
そこで痛感したのが
「イギリス、英語通じるじゃん!?何言ってるかわかる!!!」
「イギリスは英語だけでいいじゃん!?」

という至極当たり前のこと。

パッと見た時、目に入るものの意味がわからないの、話しかけた時に英語が通じない可能性があるの、地味に恐怖ですね。そしてストレス。旅行自体はめ〜〜〜〜ちゃ楽しかったですが、同じ「海外」でも、イギリスの圧倒的安心感よ(ちなみに治安はオランダのが断然良い、日本より良い)。

旅をしていて英語に飢えだして、ヒースローに到着した時「読める、読めるぞおおおお!!!」と某大佐状態になり、そのまま今に至ります。

この状態がいつまで続くかわかりませんが、以前より英語を話していてリラックスできています。一文ごとに通じるかヒヤヒヤしなくなったというか(以前はそうでした、常に通じなかったらどうしようと思ってた)。

結局、留学を通して英語力自体は伸びてませんが、英語を使うことには慣れてきたのかも?ネイティブレベルは無理でも、学問や生活のツールとして英語を使えるように学び続けようと思っています。地道に使える表現や専門用語を入れていきたい。

終わりに

ということで、雑な英語との奮闘記でした。結局、人間変わろうと思っても自分じゃ変われなくて、お友達のサポートや新たな出会い、ちょっとした外的きっかけで人生突然変わるのかもね。
実はこうしてnote書くのもその友達が勧めてくれました、内省して自分の中の気持ちを整理して発信するのは、メンタル保つのにいいらしい。

異国で生きてるだけで十分ストレス溜まってるしそれだけで偉いと思うので、皆さん自分のペースでサバイバルしていきましょう!!!

という底辺学生の振り返りでした。
今後は就活と修論頑張ります。

#海外留学 #大学院留学   #イギリス留学 #英語

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