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「紙屋ふじさき記念館」の話。

しばらくミステリー漬けだったので、のんびり読める本が読みたくて借りてきた、「紙屋ふじさき記念館」。
なんだかとても引き込まれてしまった。


主人公の大学生の女の子が、紙こもの市で素敵な紙に出会い、色々あってふじさき記念館でバイトする事に。


この主人公が手先が器用で、紙から色々な小物を作り、それが話題になって商品化されたりしていくのだが、それが本当に素敵!


挿し絵も何もないのに、組子障子をモチーフにした麻の葉のカードとか、螺鈿細工にヒントを得た貝殻の栞とか!
絶対素敵だー!!ととてもテンションが上がった。


冒頭の紙こもの市で出てきた、鳥の形の箱も素敵。
形が鳥の形のままらしいので、使い辛いだろうし多分実用性はなさそうなのに絶対素敵だとわかる。私も見かけたら買ってしまいそうだ。


ものづくりが好きな身としては、素敵な材料を見てこれ作ってみたい!とか、こんなの作ったら素敵じゃない?と思うことにとても親近感がわいて、私も何か作りたくなった。


このふじさき記念館、取り壊しが決まったビルの4階にあって、そのせいで館長のイケメンはやる気を無くしているのだが、紙のことをよく知らない主人公が入ったことで記念館もいい方向に変わっていきそう。


こういう主人公の頑張りによって、いい変化になる話が大好きなので、読んでいてとてもワクワクした。


同じ作家さんの、「活版印刷三日月堂」は読んでいたが、この本は完全にノーマークだった。
シリーズ出ているようなので、引き続き読もうと思う。
何か作るのが好きな人にお勧め!

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