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きょうの日記: 新しい革靴

ずっと欲しかった革靴があった。
ふかみどり色で、ストラップがついている。
お金がなくてずっと我慢していたのだけれど、今年の誕生日プレゼントとして両親に買ってもらった。

ぼくのランドセルの色は深いみどり色だった。
今使っている皮の財布も、少し明るめのふかみどり色だ。

緑色の皮製品が好きなのかもしれない。

新しい革靴をおろすと、足がボロボロになる。
硬い皮が、自分の足に馴染むまでに時間がかかるから。
履きなれた革靴が恋しい。
でも、この痛みも、ひさしぶりでちょっと嬉しい。
新しい靴を履いている、ということだから。

足元に目をやると、ピカピカの、憧れていた靴が見える。
こんなに嬉しいことはない。
新しいものはなんでも嬉しい。

しかも、新しい靴は、なんだかどこか新しい場所に連れて行ってくれそうでさらに嬉しい。

痛みと、ウキウキとドキドキの調合は、新しい革靴だけがなせる技なのかもしれない。

ぼくは今日、新しい革靴で会社に行った。

いただいたサポートでココアを飲みながら、また新しい文章を書きたいと思います。