後世に名を残す人とは?
ある方がTwitterで「昨今の我々が夏目漱石の文体が読みやすいのは、彼の文体がその後の日本語文章のスタンダードになったからで、当時はかなり革新的な文章だったのだ」と書いているのを読んで「おお!」と思った。
驚くことに漱石の創作期間って、たった10年くらいの間なのだ。その短い間に彼は後世に「明治を代表する文豪」として知られるようになったんだから、本当にスゴイとは前から思ってた。
さらに彼は日本語文章のスタンダードまで作り上げていたのね。
彼の38歳での処女作「吾輩は猫である」を、私はどうしても読破出来なかった。あれは読みづらい。前時代の文体だからね。それが「坊ちゃん」ではグッと読みやすくなり、「こころ」なんて、現代の作家と何ら変わらないよね。
絵画も例えば、今の私たちには保守的に思える印象派だって、登場した当時は革新的どころか異端とみなされて非難ごうごうだった。中にはアカデミックな場から締め出された画家もいたのだよね。
文学や芸術の定義も、日本語自体も変わって行く。
ら抜き言葉は個人的に好きじゃないけど、後世に名を残すのは、既成に捉われず改革できる人、なのだろうね。
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