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【詩】桜の花は地面に咲かない

淀んだ空気が肺を侵食していた
重い足を引きずりながら外へ出る
電車に揺られる憂鬱
もて余す時間
たどり着いた場所は
懐かしい通学路
満開の桜
散る花びらを手のひらに誘う
穏やかな風が頬を撫で
誘われるように見上げた空は
抜けるように青かった

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