続編「子供には幸せになって欲しい!!の根っこにあるもの」
こんにちは。おひさまの光が大好きなひなたです。
今回は、続編「子供には幸せになって欲しい!!の根っこにあるもの」について書きたいと思います。
原因不明の体調不良
娘は、ジュニアアスリートでした。
小学生の頃から放課後はずっと練習。
周りのお友達は遊んでいても、土日もいつも練習の日々。
もちろんか長期休みは全て強化練習でした。
そして私はといえば、そんな娘が練習前に食べられるようにと朝から夕飯の準備をしてから出かけ、仕事から帰宅すると、下の子にご飯を食べさせるやいなやお迎えの日々。
もちろん休日も早朝からご飯の用意、車での送迎。大会の日は一日中会場に張り付きなど、生活は全て娘の選手生活を中心に回っており、当然、家族でのお出かけも年々なくなっていきました。
さみしい気持ちもありながら
「でも才能を伸ばしてあげるのが親の使命」
「今頑張れば、将来は開けるから」
「努力は実る」
自分にも娘にもそう言い聞かせて、一切の甘えを許しませんでした。
健気な努力の甲斐あって、娘は中学生にあがる頃には全国レベルの大会で名前を連ねるようになりました。
それに比例して、練習はますます過酷になって行き、娘はいつの日かオフの日すら出かける気力もないほどに疲れてきっていきました。
偽れない心
そしていよいよ高校進学をかけた中学3年生の夏。
娘の身体はついに悲鳴をあげました。
めまい、頭痛、全身の倦怠感。体が動かない。
原因不明の体調不良に見舞われた我が子は、その夏、全国大会を逃し、7年間のアスリート人生を終えました。
誰の夢??
当時の私は必死で病院をハシゴし、何とか元の状態に戻そうと努力しました。
何か原因があるハズ。栄養?オーバーワーク??
でも、根本的な原因はまるでわからず、症状はひどくなる一方でした。
いよいよ全国大会を目前にしたある日、私は、近くにジュニアアスリートも診療できるスポーツ内科を見つけて受診しました。
しかし、期待もむなしく、血液検査はほぼ「異常なし」
割り切れない私の様子に、きっと先生は見かねたのでしょう。とても優しい冷静な声で、こう仰いました。
「お母さん、お子さんは受験生ですよね。子供には親御さんの知らない悩みがあるものですよ」
「いえいえ、悩んでいる様子はないですよ!」
一瞬、心がザワっとしましたが、その時の私は先生の言葉を素直に受け入れることができず、否定の言葉しか出ませんでした。
その日からしばらく、先生の言葉が頭から離れませんでした。
「この子から選手の実績がなくなった時、私はこの子を純粋に愛せるのだろうか」
見たくない自分。
それは、とてもとても辛く苦しい時間でした。
でも、このことに向き合わなければいけない、とも思いました。
私、バカだな。
そして最後の遠征試合は、2人で泊まりがけの旅でした。もしかしたらという期待と、もうこれ以上傷つけたくない(私が見るに耐えない)という思いがあり、とにかく親の不安を悟られないようにすることで精一杯でした。
しかし、案の定、コンディションはまるで戻らず、結果はボロボロ。
その日、娘が私に伝えた言葉は一生忘れないと思います。
「ママに申し訳ない」
娘は、次の日も、やり遂げなければ一生後悔するかもしれないと気力を振り絞って出場し、意地のメダルを獲得。
この日、私たち親子の7年間の闘いは幕を閉じました。
「ごめんね。全部やりなおそう」
大会の帰りは、選手になって以来、はじめての2人旅。
娘のたっての希望から陶芸体験に行きました。
嬉しそうにロクロの前に座る姿を見ているうちに、私は不思議なことに気がつきました。
私、本当はこんな穏やかな時間が欲しかったんだ。
ママ、そのままのあなたが大好きだよ。
自分の人生から目を背け、いつのまにか娘の人生に乗っかっている自分がいました。そのことに身体を張って娘が気づかせてくれました。
だから今度こそ、私は娘の幸せのために、自分を生きると決めました。
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