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ハイモジモジ10周年ふり返り(6期目の後半)

ハイモジモジ代表の松岡です。

2010年4月28日に創業し、間もなく10周年を迎えます。そこで、この10年の歩みをふり返っていきます。今回は6期目(2015年)の後半をお伝えしていきます。


グッドデザイン賞をおこぼれ受賞


10月。

この年のグッドデザイン賞が発表されました。ハイモジモジも今回、2度目の受賞となりました。

といっても今回はプロダクトが受賞したのではなく、他社さんの採用活動の取り組みに指輪の形のふせん「RING-IT」を提供し、その取り組み全体が受賞したというわけです。

モノを提供しただけですので、言わば「おこぼれ受賞」ですね。でも、うれしかったです。


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ワールドビジネスサテライトに出演


同じく10月。

テレビ東京系列の報道番組「ワールドビジネスサテライト」に出演しました。

先方から出演打診の電話をいただきまして、たしか翌日かその翌日に急きょ撮影。その数日後には放送されるという強行スケジュールでした。でもテレビ業界的には強行でも何でもない通常運行なのかもですが。

やはり「WBSに出演した」というのは反響が別格で、大々的に告知をしなくとも「テレビ観ましたよ」と声をかけてくれる人がとても多かったです。加えて、放送後はどことなく一目置かれる感がありましたね。人気番組の力ってすごい。


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ちなみに、ふだんのデスクはこんなに片づいてはいません。まだ「WORKERS'BOX」もこの世に誕生していませんでしたからね。撮影にあわせて急きょ片づけた「テレビ用」ということでお目こぼしください。


デザイナー松田がトークショーに


弊社のデザイナー松田はメディアに出たりするのが苦手で、人前で話すのも好むタイプではありません。

そんな彼女が初めてトークショーに出演。関西の文具イベント集団「K3(ケーキュービック)」さんが企画した、女性が興した(うちの場合は少し異なりますが)リトルメーカー代表4名によるイベントでした。

会場はけっこう盛り上がったようなのですが、私はその日、家で子守りをしていましたので詳細は分からず。当時の写真が手元にないので、当時のフライヤー画像を拝借して貼っておきますね。


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「KIMO TIP」47都道府県版発売


12月。

感謝の気持ちを伝えるメモを47都道府県の方言バージョンで制作しました。

方言の選定にあたっては文献で調査した上で、各県の県庁に「その方言は正しいかどうか」を問い合わせて協力を仰ぎました。熊本県バージョンにおいては「くまモン」のライセンスを正式に活用するなど、かなり力を入れた商品でした。


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お取扱いいただくお店では全種類をそろえられるよう専用の吊り下げボードを用意し、各店舗に無償提供。コストもそれなりにかけました。


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ただ、ここだけの話、売上は期待したほどではありませんでした。

やはり47都道府県分をそろえたところで、それらをすべて仕入れて売り上げが立つお店は限られます。あるとしたら全国から人が集まる東京駅や、都内主要都市の限られた店舗くらいでしょう。

そのことに販売前は気がつけず、売上が47倍になるという皮算用があだとなった背景には「子育て中にラクをしよう」という魂胆がありました。まったく新しい商品企画を考え、デザインし、販売にこぎつけるには相応の労力が必要で、手っ取り早く売上を立てて子育て期をしのごうとした浅はかな判断がありました。

このとき、一番ダメだったなと思うのは「お客さんとは誰か」を見失っていたことです。本来のお客さんは、それを買って使ってくださるひとりひとりのユーザーなのですが、その前に小売店さんや問屋さんを「お客さん」ととらえしまい、ユーザーそっちのけでお店に並びやすい(=種類が豊富で店内の「面」をとれるもの)であることにこだわったからです。

どれだけお店が仕入れてくれても、それを買う人が少なければ意味がありません。本当に求められていたかも分からない商品を47種類も一気投入するという判断は完全に裏目に出ました。

苦い記憶です。


「TAGGED 7 CUT MEMO」発売


年が明けて、2月。

膝を打つようなアイデア(=「ニーポン」)を発信すると謳っているメーカーであるならば、やはり独自の新しいアイデアで勝負すべきじゃないかと原点回帰。

そこで発売したのが、7分割できるブロックメモ「TAGGED 7 CUT MEMO」です。


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7分割できるブロックで1週間のスケジュールを管理したり、その日のタスクを書き出して終わったらちぎる使い方だったりを想定。横長のブロックメモであることから、パソコンのモニターとキーボードの間のすき間におけるポジショニングも抜群でした。

「紙博」などのイベントでいつも大人気なのですが、価格が値ごろなところも理由のひとつだと思います。というのも、耐洗紙でできているクリーニング・タグの製造過程で生まれる「端紙」を再利用しているからなんですね。

「使い方」と「作り方」にアイデアを凝らした「TAGGED 7 CUT MEMO」は、ひそかなヒット商品です。


「TAGGED LIFE GEAR」発売


耐洗紙を活用した「TAGGED」ブランドの勢いは止まりません。

今度は「TAGGED MEMO PAD」をさらにアウトドア仕様にした「TAGGED LIFE GEAR」をリリースしました。

「山」と「海」をテーマにしたデザインで、カラビナを通せる穴が空いています。文具というより「ギア」という位置づけで、登山のお供にできるタフなパートナーである製品を追求しました。


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後に防災グッズに選ばれたこともあるタフなスペックもさることながら、この表紙のデザインが「格好いい」と評価されることが多く、販売イベントでもとても好評です。

実はアイレット(ハトメ)の部分はすべて手作業で行われていて、1冊ずつ人の手で仕上げられているんですね。これが結構たいへんで、その分価格も少し割高なのですが、1冊手に取っていただいて損はないクオリティーだと断言できます。


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NHKワールド「TOKYO EYE 2020」出演

3月。

国外に向けて放送されているNHKワールドの「TOKYO EYE 2020」という番組に出演しました。


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日本の文具は面白い、ユーザー同士で集まったり、面白いメーカーもある。そんな切り口で世界に向けて発信されました。国内でも放送され、オンラインでも期間限定で配信されましたので、ご覧になられた方も少なくないかもしれません。

自分たちは「あったらいいな」「自分たちがほしいな」と思うものを形にしてきただけで、紙の加工やデザインが得意だからたまたま文具が多かったのですが、こうして「日本の文具ブーム」に乗ることができたのは創業時から続くラッキーのひとつ。

こうして10年続けてこれたのも、運とタイミングがあったからだなあとしみじみ思います。


ハイモジモジ10周年まで、あと6日。

(つづく)


【ハイモジモジ PROFILE】
2010年創業。「Kneepon from Nippon!」を合言葉に、思わず膝を打つアイデア・プロダクトを日本から発信している。キーボードに立てる伝言メモ「Deng On」、耐洗紙のメモ「TAGGED MEMO PAD」でグッドデザイン賞を受賞。人気シリーズ「WORKERS'BOX」好評発売中。

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