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パリ、東京、行ったり来たり。(6)街のこと

 ここ数年、パリの街の中を車で移動するのは、とても困難になり続けています。以前は、街のいたるところに路上駐車が出来て、(東京では考えられないですね!)そこからどこにでも歩いて行ったりできました。それが、どんどん駐車できる場所が減って、今では車で市内に入ると駐車できる場所を探してぐるぐるまわることになってしまいます。これは、エコの考え方によるもので、車に変わってレンタルの自転車やキックボードが普及していますが、事故が多く問題になっているようです。確かに乗ってる人のマナーもどうなの!?と思うこともあります。(乗り捨ても多い!)
 私はふだんの生活でももう長いこと自転車も乗ってないので、いつも見てるだけです。むしろぶつかられないように注意するのは、日本と同じかなと思います。

 市街地に車が入りづらくなったのはパリだけでなく多分ヨーロッパ全体でそうなのでしょう。もしかして、世界的にも?そのおかげで、以前は車で簡単に行けていたブリュッセルやアムステルダムにも行く気がなくなったとF氏は行っていました。たしかに、以前ブリュッセルに行ったときには街の真ん中に路上駐車できて、買い物したら車に置きにいってまた歩くということができて、とても楽しかったのに。だんだん窮屈になった感じなのは残念です。

 以前はよく、パリの路上駐車のやり方が日本でも話題になることがあったけど、今はそういうわけでそんな話も聞くことが少なくなった気がします。パリの路上の縦列駐車はすごく狭い場所に、前後の車のバンパーを自分の車でぎゅうぎゅう押しながら駐車する、というのをテレビで見たことがありましたが、実際に私がそれを経験したのは、たった1回でした。ほとんどの人はそこまでしないかなとは思うけれど、でも停まっている車の間がありえないスキマしかあいてない場合は、私がたまたま見ていなかっただけで、そんな停め方をやはりしているということかな・・・。

 あとは、日本人のイメージとは現実はちがうだろう、と思うのは、ふつうの人たちのファッションとかです。みんなけっこう地味というか、一般の人はみんなふつうです。テロテロのエコバックとか持ってたりして。(でもそれがかえっておしゃれに見えたりする)
 「エミリーパリへ行く」のエミリー達みたいな若い人はふつうは見かけないです。たまにいかにもお金持ちのマダムみたいな人は見かけるけど、若い人はとくにふつうだと思います。たまにパリコレの時期(いつかわからないけど)とかなのかな?っていう感じの人が歩いていることはあります。ごくたまに。でも、フランス人はいろいろな人種や移民がいるから、髪のいろとかもさまざまなので、ふつうのかっこうでも、みんな同じではなく見えるし、おしゃれに見えるよな~と思うことはあります。冬に暗い色の服とか着てても、髪が明るい色のくるくる巻き毛だったりすると、かわいい!うらやましい!と思ってしまいます。でも、アジア人のさらさら黒髪にあこがれる人もいるのだから、人ってないものねだりなのかもしれないですね。
 あとあこがれちゃうのは、オペラ座近くで髪をお団子にして姿勢よくさっそうと歩いている人。そんな人に遭遇すると、私は心の中で「あなた!絶対、バレリーナですよね!!」と声をかけています。
 私はいちおう旅人なので、もっていった服では寒すぎる!とか暑すぎる!ということもあり、ありあわせのものでなんとかするため、日常よりもっとそこらへんから来たような服装になってしまうことがあります。そんなとき、日本人のいるお店にいったりすると、必ず「こちらに住んでいるのですか?」と聞かれます。たしかに日本人観光客はみんなきれいにしてますから、私のそこらへんから来た感はむしろ住人感をかもしだしているのかもしれないと思うと、うれしいような悲しいような、なんとも言えない気持ちになります。(つづく)


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