8.ヤマト王権の伊勢進出
景行天皇のとき、第二皇子である日本武尊は九州の熊襲平定に続いて東国討伐に派遣されます。途中、伊勢神宮に立ち寄って倭姫命から草薙剣を受け取り、焼津、相模、上総、陸奥、蝦夷と順に平定し、さらに常陸、甲斐、武蔵、信濃、美濃というルートを辿って戻り、尾張で宮簀媛を娶ったあと伊吹山に向かい、ついには伊勢の能褒野で薨去します。『日本書紀』に記される日本武尊による東国平定記事です。
垂仁天皇のときに倭姫命が御杖代となって天照大神を伊勢に遷座させたという『日本書紀』の歴史設定に基づいて伊勢神宮が登場しますが、この時代に伊勢神宮があったのか、あるいは日本武尊は実在したのかなどはさておき、ここで重要なことは伊勢が東国遠征の足がかりの場所であると認識されていることです。時代は概ね4~5世紀頃というところでしょうか。
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天照大神の誕生と伊勢神宮の成立
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天照大神はいつ頃、どのように誕生したのか。その天照大神が祀られる伊勢神宮(皇大神宮)の成立はいつ頃なのか。「古代史構想学(実践編6)」で整…
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