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うちの魚鱗癬の話

ずっと書こう書こうと思って中々進まなかったことをようやくしようと思います。

今回これを書こうと思ったきっかけなのですが、

家系には魚鱗癬や掌蹠角化症がいないにも関わらず自分の子供が診断されたという事をSNSを通してコメントをくださる方がとても多かったことです。

わたくしの娘も魚鱗癬と診断されたのですが、わたくしは長年魚鱗癬を自身で経験しているので覚悟と余裕をもっていたつもりでした。

産まれて日に日に皮膚が角化していき、呼吸により皮膚に亀裂が入っていくことにかなりショックでした。

わたくしでも相当ショックを受け、「俺のせいで、俺のせいで」と涙が毎日止まりませんでした。

となると、家系にもいなくて急にそんな診断をうける方にとっては不安でしょうがないかと思います。

そうなるとネットで検索しますよね?そしてショックを受けませんでした?わたくしもそれは経験しているのでものすごくわかります。

なので、わたくしの経験、わたくしから見た兄の様子、わたくしから見た母の様子等を書いていこうと思います。


ではまず母についてですが、わたくしが小さい頃(小学生低学年)くらいまでは母や兄の肌についてなんとも思っていませんでした。
まだ思えなかったのかもしれないですが・・

最初に「ん?」と疑問に感じたのは母と買い物に行って昼ごはんをお店で食べ、会計をする時でした。
わたくしはまだ幼稚園くらいだったと思います。

店員さんが「うわぁ〜手がすごい荒れてますね」といった一言でした。
母はすぐさま手を隠すのを覚えています。

その後、わたくしが
「アレテルってなん?」と母に尋ねたのですが
「なんでもない」と返してきました。

わたくしは現在39歳です。
母の世代では「恥ずかしい事は隠す」というような事が多くあったように感じます。

この皮膚がなんなのかも母もわかっていないようでした。
魚鱗癬と分かったのはわたくしが皮膚科に行きだした平成26年でした。
それまでは自分も母も兄もアトピーなんだと思い込んでいました。

母は肌の事を触れられる事が嫌なんだと子供ながらにいつしか感じ取っていました。
でも一度だけどうしても気になったので聞いてみました。
「なんで僕の手はみんなと違うの?」と聞くと、
「そんなこと言わんと」と返されました。

母は自分の肌の事ですごい嫌な思いをずっとしてきてるんだろうなとなんとなく感じてそれから
母には肌の事は触れちゃいけないんだと思い、
聞く事をやめました。

母はこの肌に関しては
「触れられたくない」
「隠しておきたい」
「聞かれたくない」
「言いたくない」
という印象をもっていました。

ちなみに母の手の写真になります。

うちは魚鱗癬の中でもまたかなりレアもののようで
ロリクリン角皮症というものになります。

次は兄です。
兄がいつ頃から自分の肌に違和感を感じだしたのかはわかりませんが、兄が小学5.6年生くらいの時に一緒にプールに行った帰りに自分の肌を見てものすごく嫌な顔をしていたのを覚えています。

わたくしも後から書きますが水に浸かりすぎると手がふやけると表現していいのかわからないのですがものすごく角化した部分が白くなります。

確かにわたくしもそうですがふやけた時は自分の手が気持ち悪くてものすごく嫌な気持ちになります。

一度兄の同級生から
「お前の兄ちゃん病気とやろ?」
と言われた事があったのですが小学1年生のわたくしでもなんとなく察して
「うん」とうなずきました。

その時くらいから自分らは何か病気なんだと認識しました。

後は兄が中学生の時自分の手が嫌だったのか異常なくらい手を洗い続けてるのを覚えています。
わたくしは軽度の魚鱗癬ですが母と兄は中度くらいかと思います。

時々兄とお風呂に入る時に、はっきりは覚えていないのですが自分らの肌について話した記憶があります。
今思うとくだらないですが
「俺はここの肌が綺麗」とか部分的に俺の方が綺麗とかを言い合っていました(笑)

祖父も魚鱗癬でしたが兄は祖父の肌をみて気持ち悪いとかかなり言っていましたが、
「自分もやん」とよくわたくしは思っていました。

兄についてもこんなものですがとにかく自分の肌にコンプレックスをもっていたのは間違いないと思います。

こちらが兄の手になります。

わたくし自身の事は他で書いているのでブログ等をみて参考にしてください。なので、子供を作るか作らないかというとこまでとびますね^ ^

ちなみにわたくしの手です。
お風呂上がりですね。
とにかく水が嫌いでしたね。

この人と結婚をしたいと思うようになったのはいいのですが、子供を作るとなったら遺伝で自分と同じ魚鱗癬で産まれてくるのではという不安がかなりありました。
魚鱗癬だと知らない時期でも自分と同じのような肌だったらどうしようとよく思っていました。

わたくし自身は軽度ですが結構嫌な思いをしたこともたくさんありました。
だから俺と同じ思いはしてほしくないという気持ちが1番にありました。

しかし、この彼女(今の奥さん)とだったら大丈夫な気がすると思い子供をつくりました。

1人目は男の子でした。
今までのデータからいくと、
祖父が魚鱗癬
祖母はなし
祖父の弟も魚鱗癬
5人兄妹で
1.2.3番目は女
4.5番目は男です。
1番目と3番目が魚鱗癬
2番目はなし
4.5番目の叔父さんもなし

母は3番目の三女です
わたくしは2人兄弟で
2人とも魚鱗癬

魚鱗癬である方の反対の性別だと魚鱗癬として産まれてないと思ったので男の子は大丈夫かなと願っていました。

遺伝の先生によると産まれる確率は性別関係なく半々だそうです。

魚鱗癬の場合産まれて3ヶ月経たないと皮膚になんらかの異常があるかどうかは確定ができないようです。

息子は魚鱗癬ではありませんでしたが
産まれて1ヶ月くらいで
クレチン症(甲状腺機能低下症)と診断されました。
クレチン症はまたいつかブログに書こうと思ってます^ ^

正直かなり安心しました。
よかったぁ〜と思い、1人目が魚鱗癬と診断されなかったのでちょっと気持ちが緩んで2人目ができました。

5ヶ月ほどで女の子とわかりました。
大丈夫かなと思いながらやっぱり1人目の時がクレチン症はあったものの肌は何もなさそうなので何か安心がありました。
クレチン症はクレチン症ではじめて聞いたので最初の頃はずっとネットで検索したり経験のある人のブログみたりとかしてたんですけどね(^^;)

奥さんに陣痛がきていよいよ出産です。
もちろん立ち合いです。
奥さんの手を握ってがんばれ!と言っていたのですが、事前にネットでみてたのですが
「がんばれ」は世間ではとタブーなようで(^^;)
でも男はそれしか言えないよね(^^;)

そして無事お腹の中からでてきました。
わたくしが最初に確認したのは・・・・

まずは産声。
産まれてすぐあげたので一安心(*´-`)
その次に皮膚をみたのですが

あれ?
大丈夫じゃない?特に変わったところはないかな
若干切れてるのかな?
くらいで安心をしていました。

1日、2日経つと手首・足首・お腹・首の部分の皮膚がどんどん角化していきました。

わたくし自身魚鱗癬ではありますが赤ん坊の頃はわからないですし、母親に聞いても全く覚えていないのか嫌すぎて記憶から消してるのか普通とか言ってました。(なぜか後から産まれた時角化していたと言ってきましたが)

産婦人科の先生に何回も
「大丈夫ですかね?」と聞いても
「様子を見ましょう」で終わってたんですよね。

奥さんと退院してすぐに地元の全国的に有名な某皮膚科に連れて行こうと決めてました。

退院して連れて行こうと思ったのですが皮膚科が木曜日でがちょうど休みだったので風邪とかひいた時に行ってる小児科に連れて行きました。

そして先生に診てもらうのに服を脱がせると
前の日よりかなり酷い状態になっていたのが明らかにわかりました。

先生も見た瞬間「これはいかん」と言いすぐに
某大手病院に紹介所を書いてくれ、そのまま入院になりました。

GCUに入ることになり、
なんで産婦人科にいる時先生にもっと強く言わなかったのか自分をかなり責めてしまいました。
子供が産まれてすぐ入院ということにかなりショックをうけました。

先生と話をしている間、下の子は
べギンクリームという角化した皮膚を柔らかくするものを全身ベッタリ塗られて保育器にはいってました。

その姿を見て皮膚が少し柔らかくなってるように見え、少し安心。しかも気持ち良さそうに寝てる。体は呼吸をする時に皮膚が切れていったんだなというのがわかりました。

入院は2週間ほどしました。
毎日通いましたが日に日に皮膚が綺麗になっていくのが見え、お風呂で体も洗えるようにまでなりました。

体はかなり綺麗なったのですが傷口の部分が後になってるのでこれは残っていくのか心配でした。

かなり大きい病院ですがこんな風になって産まれきた子ははじめてのようで皆さんびっくりされてました。

やっぱりネットで書いてあるように魚鱗癬は中々レアなんだと感じました。

それから地元の某有名な皮膚科に通い、受診しましたが、産まれて3ヶ月経たないとわからないから3ヶ月経ってからまたきてとの事でした。

3ヶ月経ってすぐ連れて行き、魚鱗癬とあっさり診断されました。
地元のこの皮膚科は全国的にかなり有名なようで県外からもきてます。

なので、待ち時間がすごい。
そこが苦痛です。
しかし、受診する価値はあるなぁ〜といつも思います。

魚鱗癬は治療法がないと言われますがここの皮膚科に行ってかなり綺麗になりました。
もちろん皮膚は綺麗になってまた皮むけての繰り返しですが(ーー;)

それで、意外と文字に書くと長くなってしまったので後半は娘の産まれた時の写真を載せようと思ってます。

自分が魚鱗癬で今から子供をはじめてつくられる方や魚鱗癬が初めての方や産婦人科の方助産師さんなんかもぜひみてもらいたいですね

何かできるわけではないですが、先に知っていたら心の準備もできるでしょうし、産婦人科でもすぐ対応してもらったりできるでしょうからね

産まれた時の写真やその後の写真も載せますね

読んでいただいてありがとうございますm(._.)m




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