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『死国』(1999)怖くて観てないけど、きっと、だけど、違うよね。

 坂東眞砂子の小説を映画化。一言であらすじを言うと「四国88か所の遍路を逆に回る(逆打ち)と死者が蘇るというホラー」で、キャッチコピーは「この世で一番死に近い場所」「逆打ちーそれは、死者を蘇らせる禁断の儀式」とまあ、いかにもホラーなコピー。
 でも、ちょっと待ってほしい。逆打ちが何かいけないようなものに思っていませんか?実は私、そう思ってました。絶対にやっちゃいけないと誓っていました。でもどうやら違うんです。

 お遍路のまわり方は「順打ち」「逆打ち」「乱れ打ち」の三種類あって、「順打ち」は、徳島県鳴門市にある1番札所から順にまわるもので、「徳島→高知→愛媛→香川」の順。
 「逆打ち」は、「順打ち」とは逆に香川県の88番札所からまわるもの、「乱れ打ち」は、好きなお寺からまわり、最終的に88か寺参拝するというものだ。

 問題の「逆打ち」の話ですが、そもそも伊予の国(愛媛県)の豪商、河野衛門三郎が、弘法大師に会うために数十回順打ちをしたのだが会うことができず、試しに逆打ちをしてみたところ、ついに弘法大師に会えたという伝説が残っているようです。
 この伝説から、順打ちよりもご利益があると言われているようで、この衛門三郎が弘法大師と出会ったのが、うるう年であったため、特にうるう年逆打ちをすると、修行中の弘法大師と出会えると今でも信じられているようです。

 今年は、うるう年ですので、チャレンジしてみては。ただし、逆打ちは道標が少なくまわりにくいようです。もしかしたらそういったことからも、ご利益があると言われているのかもしれませんね。

 ということで、逆打ちしても死者は蘇りません。

 たぶん、きっと・・・・・・。

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