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WANTED終演

劇団Яeality第六回公演「WANTED」が
2018年9月9日に無事終演いたしました。

劇場に来てくださったみなさま
応援してくださったみなさま
本当にありがとうございます。

今回は、Яeality初の再演ということで
演出としては
前回とどのように差をつけるか、
というのが課題でした。

高さがある劇場だったので
大道具を作ってみようとか
(劇場の石倉さん、無理を聞いてくれてありがとうございました)
ロフトを使おうとか。

でもそんな技術的なことだけでなく
役者にどう私がアプローチするか
というのも大きな課題でした。

台本は一字一句変えませんでした。
一切変わらない台本で
どこまで変わることができるか。

結果的には
前回のWANTEDとは全く違うものになりました。

その勝因は、稽古方法にあったと思います。

今回、台本での稽古は今までの半分程度でした。
残りの半分で何をやっていたかというと

台本解釈と個別稽古です。

台本解釈は
「この世界の恋愛結婚観念について深堀しよう」
「父親からの愛はどうして受けられるのか」
「アンドロイドと人間の違い」
など、私が深堀して欲しいテーマについて
何回にも分けて話し合ってもらいました。

結果として
共通の世界観ができて
役個人の設定に生か活すことができたのと
大きな設定があることによって
台本が深く理解できたので
とてもよかったのかな、と思います。

個別稽古というのは
横月が書いている、2〜4ページ程度の短編台本を
個人の課題に合わせて配布し、
自分の強み弱みを理解して
役に還元するという稽古方法でした。

台本をうまくやることだけでなく
役者としてどのように成長できるのか
ということにЯealityは重きを置いています。

個別稽古をやることによって
自分が得意とする表現や
苦手とする感情を
客観的に認識することができました。

この課題台本、結構使えるなぁ。。。

本番を終えた今思うことは
今まで6回公演を行って来た私たちは
きちんと成長できているのだな、と。

今回、評価が大きく二つに分かれています。
お話の作り込みや表現の稚拙さが足りないという声と
物語のメッセージ性をお褒めいただく声。

どちらも本当のことだと感じています。
私たちは表現はまだまだできていません。
お客様に届ける、伝える。
そのことは足りなかったと反省しています。

その中でも、
物語のテーマである感情や
アンドロイドへの疑問など
深い部分が伝えられた部分もありました。

今までの公演では、
脚本上に出てこない裏テーマのような部分はなかなか伝えられていませんでした。

けれども今回、
ちゃんと伝わったということは
私たちは成長できているのだな、と感じます。

しかし、このことに甘えず
次回公演に向けてしっかり準備をしていきたいと思います。

孤独に生涯を終えても
モノと見なされても
正義の悪役でも
誰かを操る悪魔でも
友人の遺志を継いで苦しんでも
良い子でなくても
自分の世界に閉じこもっても
ヒーローになれなくても

私たちはかけがえのない一人で
覚えている限り胸の中で生きている。

どうか、このWANTEDの登場人物も
あなたの胸の中で生き続けますように。

私たちは、ここにいます。

劇団Яealityを応援してくださっている方々に
心からの感謝を。


いただいたお金は!!!全て舞台裏のためのお金にします!!!!殺人鬼もびっくり☆真っ赤っかな帳簿からの脱却を目指して……!!!