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日常がひっくり返った中学時代



前例のない病気を
発病した話をここに記す



わたしは


昔から外で遊ぶのが大好きな田舎っ子


田んぼでザリガニやカエルと遊んだり
家の近所では夏虫取りなんかもしていた程



とにもかくにも野生児。


たまには女の子っぽく流行りに乗って
通学路でローラースケートで
スイスイ滑ってた

靴の底に小さいローラーが
4つくらい付いてる靴
あれ同じ学区の子みんな持ってた


チャリンコで爆速してみたり。



エピソードを掘り返しても
どちらにせよ外にいるじゃねえか


クラスの中ではスクールカーストと言う枠に
当てはめるのであれば


1番上を仕切っている子達の下で
わいわいとやっているタイプとでも言っておこう



自然豊かな場所で育ち
そのまま中学1年生を迎えた


小学生時代は1クラスだったのに
中学生になれば3クラス


なんて自分は大人になったのだろうと

これからキラキラした新しい
環境に胸を弾ませていた



ちなみに、勉強は不得意
やれば人並みには出来るくらいで
運動はまあ音痴な平均的な女子だ



そんな中体育の初授業があった

若い男のハキハキとした
今までにいなかった先生

始まった授業はかなりスパルタだった

…ような気がしている


体育館の中を端から端
複数人全力で走れとそんな内容


シャトルランとまではいかないが
ほぼそれに似た状況


憂鬱すぎる


やらないと気まずい
新しいクラスに馴染んでもないのに


とりあえず、走った
中学1年生になったとはいえ


ほぼ小学6年生と言えよう
昔からチビだとバカにされてきた
私の身体はまだただの小学生なのだ




全力疾走した私の体内の

-----何かが壊れた------



咳が止まらない
狂ったように苦しい


走った後の展開は覚えていない

記憶にあるのは
保健室へ連れられる自分の姿

大人たちが異変に気づき
連れ出してくれたのだろう


保健室に間に合わず
咳き込みながら口から出たのは

大量の血


一体自分の体の中に何が起きて
どうなったらこんなに血が出てくる?


冷静にも自分は勉強の出来ない阿呆だ

この事態がどれほど深刻で
通常ではないことを把握していなかったのだ


笑ってしまうくらいに今思い返せば
もう少し焦っていいぞ

と言いたいくらいだ


"今自分は血を吐いている"
という事実が自分のまわりを

グルグルと回っていたような感じである


周りの大人たちはザワついていた

こんなにも小さなガキんちょが
大量の血を吐いたなんて



保健室にたどり着く前に吐血してしまった

そんなわたしの背中をさすり
床に飛び散った血を片していた大人たち


こんなことは誰も想定していなかった

咳き込んで苦しそうにすれば
大概、喘息か何かだと思うだろう


あっという間に学校で大騒ぎになった


こんなはずじゃ無かったのに
全然目立つはずじゃなかったのに


大失態の予定外だ



何にせよ、血を吐いたわたしは
帰るしか術はなく親が早急に迎えに来た



親は娘が血を吐いたとすれば
かなりの大事で

迎えに行ってもまだ娘は咳き込んでいる


わたしはビニール袋を手に持たされ
車内に乗り込む

そしてまだ咳き込む



体内のどこかで血が溜まり
限界値を迎えると吐くようだ


車内でも袋に血を吐いていた
渡された黄色いドン・キホーテの袋へ



これは大事なのか、そうなのか

鼻血のように自然に治まるものでもなさそうだ



ここからわたしの未知なる闘いが始まる






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