📖「判断するのが怖い」あなたへ 発達障害かもしれない人が働きやすくなる方法📖

「判断するのが怖い」あなたへ 発達障害かもしれない人が働きやすくなる方法

2022年7月17日（日）読了

発達障害の方もしくは発達障害かもしれないという方やそういう人に関わる方（仕事上の上司や同僚等）に向けられて書かれた本です。
でも、普通（だと思っている人、私自身もそう）の人も思い気づくことがたくさん書かれています。

そもそもこの本を読もうと思ったきっかけですが。
「セルフコンパッション」というキーワードでちょっと本を探していたときにたまたま見つけた本です。
最近、仕事上で　”自分で決められない”　という感覚になるときが多いと感じていました。
判断する自信がないというか。
そういう思いを持っていて、ふとこの本の題名を見たときに、あぁもしかしたら今の自分に何かヒントがもらえるかなと思って読みました。

基本的には、発達障害といわれる人たちは仕事の進め方や職場のコミュニケーションにさまざまな困難を感じることがあって、それはどういう理由からなのかとかどういうことが起こっているのかとかどう対処していけばよいかというようなことが非常に具体的に書かれていて、とてもわかりやすいです。

一般的には　”曖昧な表現”　をされるとその解釈がうまくいかず、関係性が悪くなったりすることがありますが、これは別に発達障害があるからというだけではなく、一般的に起こり得る事象だと思います。
私も仕事の立場上、人にいろいろと指示を出すこともあり、曖昧な表現を理解しなさいということも言ってきましたが、それではだめなんだよなということが本当に最近になった身にしみてきています。

自分の要求をしっかりと伝える、相手の状態もきちんと認識する、できるだけ言語化して行うとか、他人とうまく仕事を進めようとすると、いろいろと対処することがあります。
今までの自分がうまくやってこられたからといって、他人が同じようにできる保証は全くなく、やるべきことや期待をきちんと伝えることこそがうまく仕事を進められる要因ですし、それが自分に求められることだと再認識しました。

書かれている中で　”レーティング表”　というものが出てきました。
”レーティング”とは　”ある物事の基準になるような等級分けや数値化をする”　という意味だそうで、曖昧なものを等級化して程度をつかみやすくするという工夫です。

たとえば、「困り事による相談のレーティング」の例として、
低：自信はないが前例を見ながら進めている。まだ時間に余裕がある。
　　→まずは自分で作業を進める。
中：作業が2日間手につかない。作業が進まない。
　　作業内容を掴めていない。トラブルに発展しそう。
　　納期に間に合わせるには急ぐ必要がある。
　　→早期に相談すべきレベル。まずは同僚にでも。
高：顧客等からクレームを受ける。トラブルが発生。
　　→セルフケアに加え受診相談。上司に相談。
というようなことが挙げられていました。

うまくいかないことも多いですが、こういう基準を自分なりに作って持っておくことで、判断はしやすくなるかなと思います。
とはいえ、いきなり高状態で上司に相談すると、「今までなんで言ってこなかったんだ！」と叱責されることが多いと思いますし、それを想像するとなかなか相談はしづらいと思います。
したがって、上司を含め、一緒に仕事をしている周りの人たちもお互いにお互いの状態を認識し合うことが大切なのだと思います。

改めて私も自分の仕事ぶりを振り返り、よりよい仕事ができ、私自身が幸せになれるように少しずつ努力していこう。