【超ショートショート】(181)～聞いてね、「いつまたかえる？」と～☆CHAGE&ASKA『何日君再来』☆

「いつまたかえる・・・」

いつかのあなたが話したフレーズ。

あのとき、
あなたが割れたグラスで手に怪我をした。
消毒と伴奏と大袈裟に包帯と痛み止のお薬を
買うために出掛けただけなのに、
あなたは、
永遠の別れでもするんじゃないかと
心配するように、
「いつまたかえる？」って
ひとりになりたくないって顔して聞いた。

「すぐかえる！(笑)」
と言っても顔から寂しさが消えなかった。

「じゃあ、一緒に行く？」
と言ったら、それは嫌だの顔して、
無愛想にいってらっしゃいと手を振った。

そんな態度に、
ムッ！とホッ！とが複雑に混在。
コーヒーとミルクを混ぜれば、
コーヒーミルクになるように、
あなたがくれた砂糖のような甘えを、
複雑に混在するモヤモヤする気持ちの中に
混ぜてみた。

薬局から戻る頃には、
さっきの寂しい顔が消え、
どこかよそよそしい。

「どうしたの？」と言ったら、
「いや別に・・・」と生返事。

あなたの足下に、
きれいなお姉さんのグラマラスな写真が、
ベッドのすき間からチラリと見えている。

「もう痛くないの？」と言ったら、
「うん・・・痛くなくなったかな？」って
あいまいな答え。

厳重なくらいに、包帯をぐるぐる巻きして、
そんなお姉さんに会わないように、
あなたのちょっとした自由を奪ってみた。

そんな大袈裟な姿を
結構気に入ってしまったあなたは、
何をするにも包帯があると不自由だからと、
「いつまたかえる？」
と何度も聞いた。

(制作日 2021.12.1(水))
※この物語はフィクションです。

今日は、
CHAGE&ASKAが1994年台湾公演で披露した
中国で有名な名曲『何日君再来』
ホーリンチンツァイライと読みます。

漢字のままに、
「君、いつまたかえる」
がタイトルの訳。

この言葉は、
日本語訳詞にもなっていますし、
当時のASKAさんも、
「君、いつまたかえる」って、
話したことがありました。
何かのインタビューだったと思います。

今日は、
その「いつまたかえる」のフレーズから
考えたお話です。

本当はもう少し続きを書こうと。
でも、まとまりが悪いので、
ここに書いてみます。

お話は、
恋することを夢見ている女性が見た夢のお話。
好きな人と一緒に居れたなら、
こうなるんじゃないかって。

男の人は、
好きな女性(ひと)には、
素っ気ない態度を
どうしてもとってしまうものかなって。
でも、好きだから、
「いつまたかえる？」って、
素っ気なく、無愛想に、聞いてしまうのかなって。

第三者でその景色を見たならば、
ほほえましいですが、
女性の気持ちを想像したならば、
好きな人の気持ちが読めなくて、
モヤモヤするかも知れませんね。

近くなればなるほど、
見えないモノもあるのかなって。

このフレーズで思い出すのが、
CHAGE&ASKA『太陽と埃の中で』

～～～～～
追い駆けても 追いかけても
つかめない ものばかりさ

愛して 愛しても
近づく程 見えない
～～～～～

いつもこんなふうに、
妄想しながら、
CHAGE&ASKAの曲を渡り歩いています。
もうこの習慣は無意識にやっている。

その姿を書いたような気がします。

「いつまたかえる？」って聞くくらいなら、
いつも心に住まわせてしまえば、
離れることはないですね。
近すぎて見えないことがあっても、
「いつまたかえる？」って聞くよりは、
「かえってくる！」って信じて待つほうが、
待っていることも忘れられそうな気がします。

(ニックネーム)
ねね&杏寿
(旧ひまわり&洋ちゃん)
(Instagram)
https://www.instagram.com/himawariyangchiyan/

～～～～～

参考にした曲
CHAGE&ASKA
『何日君再来』
☆収録ライブDVD
CHAGE&ASKA
『ASIAN TOUR IN TAIPEI』
(2001.1.1発売)
※『何日君再来』はアジアで有名な名曲。
それをCHAGE&ASKAがカバーして、
中国語のまま、台湾のお客さんと歌った想い出の曲。