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変革のときかも?

 よく、生徒と話す。

 あの高校に入学していなければ・・・、自分の高校に入ってしまったから、人生変わってしまった、という話。

 彼の通う学校も、私の母校も、やってなんぼ、行動してなんぼ、悩んでいる暇あったら行動しろよ!的な学校で、当時、入学したころおとなしかった私には、まるで世間と違う常識や、性格が褒められることなどない結果主義の、でも、なんでか男子は割と優しいという評判の学校だった。正直、あの三年間に、心をときめかせてくれた出会いは、あまりなかったような気がしてならない。

 かなり長い間、消しゴムで消してしまいたい過去だった。

 昨年亡くなった、日本女性的な人間に育ってほしかった父の教育観とは真逆の学校だったから、私は、結構それ以来葛藤の日々を歩むことになった。

 勉強しすぎると父は面白そうではなかった。不遜になりはしないか?とずいぶん心配もしてくれた。

 でも、学校ではできなければならなかった。

 私は、両面から自分を鍛えなくてはならなかった。ほんまに苦行。

 なぜかブラスバンド部では一番目立つパート。ドラムセットまで叩く羽目になった。二年目は、仕方なく、パートを引っ張っていかざるを得なくなった。一年のときに仲良くしていた友達には、最近、違う世界に行ってしまった、と表現された。

 三年生になって、勉強だけしていればいい時期になって、どれほど精神的に楽になったことだったろうか・・・。

 なんでも最近HPをまあ、仕事柄見ていたら、「二兎追う」という校風だったらしい。部活加入率100%以上。つまりは兼部をしながら勉強している強者もいるという恐ろしい学校。もう、それはそれは青春のすべてがあった。

 卒業してから、どうも周りの価値観と違うような、それから、それほど仕事が速くも決断が速くもなかった私が、仕事ができなくもなく、仕事が速い、というレッテルを張られるようになった。

 最近、すべてを母校の責任にすることに決めた。いや、大学に恨みはない。けど、いやいや高校に恨みがあるわけでも・・・。

 し、し、しかし、高校教諭になって、先輩の先生の、「あんな学校行ったら、人生観変わってしもたやろ?」という言葉の意味が、単純に、レベルとかいう、それこそそんな生易しいレベルの話ではないことに最近気づいてしまった。赴任した学校は、いい妻を養成する、妻の道、などと言う授業まである短大が併設されている学校だった。

 お盆の持ち方がおかしいと言っては注意され、お茶の出し方、電話の対応、それはそれは女性教育に素晴らしい力を発揮されている学校だった。生活指導をしているのに、スカートをはくものだ、説まであった。刷り込みというのは恐ろしいもので、今でも、なんだか、スカートをはかなければいけないような気がするときがなくもなく・・・。

 私の人生は何なんや!

 学校で言えば、男子だらけ、いや、数の問題だけではなく男子だらけの学校ばかり通ってきて、しかも大学では、変な勘違いをされて、おっとりしているというイメージで、女子高出身かと思いました、と後輩に言われるような一面をもちつつ、今度は、女性教育に力を入れている学校。つまりはどこに行っても注意され、お前の生き方は変わってる、と言われるような話だったわけではないか・・・。

 最近、また、私の中で、何かが変わってきている。

 十数年前までは、学問してはならぬ、と自分に言い聞かせてきたくせに、最近では、思い切り勉強させていただいているような・・・。勝手に出張は行くし(最近は行ってませんが。)、夫の眠る時間に合わせて絶対に就寝しなければならない生活から、最近は仕事中心の生活に戻ってきつつある。

 正直、何なんだろう・・・?

 昨年、教室でホームパーティーをしたら、予備校勤務時代の先輩の先生が、「意外な一面を見ました。」とおっしゃり、こっちが普通と思い込んでいる人もいるのになあ、と思い、回覧板をスーツ姿で持って行ったら、「どうしたんですか!?らしくない格好して。」と言われ、いやいや、こっちを見慣れている人もいるのよ!と思ったりもした。

 もう、一生あっちからもこっちからも、あれこれ注意されて、できることがきっと増えていくんだろう。 

 最近気づいたのだけれど、今住んでる場所の郷土料理も作ることがあったりする。

 もう、この行ったり来たりの人生は何なんだ!

 と言いながら、自分で選んだんでしょ、と言われればそれでおしまい。 

 単純に、こういう時期の次にはこういう時期が来る、という、まるで周期をもって生きているような話であるかのような気がしてならない。それでも、そのときそのとき、与えられた課題?とも思われるようなものを、ただ、単純にひたすら努力してきただけのような気がする。

 最近、年を取ったからかな。

 来し方を思い出すことがよくある。

 これから自分に課された課題とともに・・・。

 そう、目の前にはしっかりと大きな課題が広がっている。まだまだ越えていかなければならないからね!

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