本日より開催!「本阿弥光悦の大宇宙」展はグッズまで凄い。
強い北風の冷たすぎる1月16日、私はトーハクの特別展「本阿弥光悦の大宇宙」展に初日行って参りました。
今年はしょっぱなから日本美術の良質な展覧会が多いです。
三月までだと、サントリー美術館の織田有楽斎展、芸大美術館の大吉原展、出光美術館の池大雅展、そして千葉市美術館の鳥文斎栄之展など、楽しみなものばかり。
中でもこのトーハクの本阿弥光悦展は目玉と言っていいでしょう。
自分、正直言ってトーハク平成館は苦手なもので、というのもゆっくりできた記憶がなくて…。展示室も大きいのでそわそわしてあまりミュージアム的な趣を感じないのです。
でも今回は初日とあって、まだ皆さん知っていないのか、あせっていないのか、かなりゆっくりと見られました。
「始めようか、天才観測。」
某バンドに許可とったのかな…と見るたびに余計なおせっかいを考えてしまうキャッチフレーズ。
コピーライターってのも今どきの巨大展覧会には欠かせないですね。
でもこのフレーズ、本当にそうだなぁ、と今になってはしっくり来ます。
法華宗信者、刀剣鑑定士、謡本デザイナー、蒔絵師、能書家、そして陶芸家。コレ、全部光悦の肩書きであり、すべてにおいて超一級だったのですから。まさしくトーハクで我々は天才の全貌を目の当たりにすることになるのです。
私は五島美術館の光悦展や寛永の三筆展の図録において、部分的に彼を理解したつもりでした。
しかし、こうしてグルッと平成館を巡ったあと、天才・光悦の残した功績のぼんやりとした後ろ姿が余韻として残るのが気持ち良いです。
本当に良質の展覧会だと思います(ただひとつ、サンリツ服部美術館の白楽・不二山が出ていないのは残念だった)。
その展覧会に並ぶくらい今回素晴らしかったのは、特設ミュージアムショップのグッズたち。
写真を撮ってないのですが、とにかく凄すぎる!
光悦を慕うアーティストやファンたちの熱い想いが結集したかのような、ハイセンスなグッズばかり。
私は15000円散財しました(ドヤ顔)。
その中からちょっとご紹介。
まず、図録ですね。黒を基調に、紫の肥痩のある字体で散りばめられたタイトル。かっこいいです。ページ番号は振られていませんが、300前後の厚さだと思います。
今まであまり触れられなかった、法華宗信者としての側面や、能への傾倒、版本の出版、角倉素庵らとの交友についても言及されており、新発見が多いです。
日本橋の和紙舗・はいばらとコラボしたシックな箱。
今回展示の蒔絵でも一際目を引く、忍蒔絵硯箱から着想を得たもの。
なぜこれを買ったかというと、日本画の顔彩絵の具入れにしようと考えたからです。
ちょっと前まで自作のパレットでも作ろうかと考えていましたが、この箱を見た時にやめてしまいました…。
追記
こんな感じで顔彩・筆・絵皿(砥部焼)がなんとか収まりました。
1964年創業、京都の和文具・書画用品店である尚雅堂とコラボした友禅和紙の筆箱。
こちらは光悦が筆を取った鶴下絵三十六歌仙和歌巻に由来すると思われます。
下絵を描いたのは光悦ではなく、俵屋宗達なのはご愛嬌。
こちらは文字通り筆を入れる箱にしたいと思います。
アクセサリーブランド、リサ&タイガによるネックレス。
個人的にこれが一番驚きました。ネックレスと、光悦?!
でもなんでも和風じゃないと嫌な私にはとても琴線に触れるところがあり購入。
展覧会で一番最初にお目見えする、舟橋蒔絵硯箱をイメージしたもの。
ネックレス本体は金沢の和風クッキーっぽくて好きです。
Tシャツも購入。
主張の強い、黒に金字のタイトルがあしらわれたデザインです。
フツーに着られるわけはなく、とある場所で着る想定です。
山小屋です。今年も夏は北アルプスの小屋スタッフをやらせていただこうと思っています。
けっこう山小屋のバイトさんって変なTシャツ着てたりしませんか?
それ、私です。
以上、グッズ報告でした。
本阿弥光悦の宇宙展、今がチャンスです。
今ならゆっくり、天才観測できます!
どうぞ行ってみてくださいね。
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