自分がどう見られているかにとらわれず、相手が何を想っているかを想像することができる人になりたいな(キラキラ共和国)
小川糸著「キラキラ共和国」を読みました。
先日読んだ「ツバキ文具店」の続編で、鎌倉を舞台にした代書屋さんのお話です。
著者が主人公を通して描く、人を視る目が愛に溢れていて、優しい気持ちで読書ができます。
旦那さんは丁寧で思いやりがあり、娘のQPちゃんは周囲を明るく元気にします。ご近所のバーバラ婦人は何歳になってもイキイキと自分の人生を楽しんでいる姿が素敵です。そして、代書屋へ訪れる誰かに伝えたい想いがある人々で、その想いが感謝や愛情といったポジティブなモノだけでなく、怒りや悲しみのようにネガティブな感情であっても、強く誰かを想っている姿が魅力的な人々です。
なぜ、主人公の周囲の登場人物はそれぞれが魅力的に見えるのでしょう。
それは、きっと主人公がジャッジメンタルでないこと。相手を批判的な目で見ずに相手の行動をよく見て、相手の気持ちを想像しているからだと感じました。
わたしは、他者と対面する時、ついつい自分が相手にどう思われるかばかりが気になって、相手の様子、相手が何を想っているかまで考える事があまりできていません。
主人公のように相手の気持ちに寄り添う事が出来る人はもちろん魅力的ですが、主人公のように相手の気持ちに寄り添ってみると、今までなんとも感じていなかった周囲の人々の個性や想いの魅力を知る事が出来るのではないかと感じました。
自分がどう見られているかにとらわれず、相手が何を想っているかを想像することができる人になりたいなとこの本を読んで想いました。