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心を満たし続けながら、これから訪れるリスクに向き合って行動する。(超高速!参勤交代リターンズ)

映画「超高速!参勤交代リターンズ」を観ました。

見始めてから気が付きました。この映画、続編。。。本編は観たことがないけれど、2時間せっかくだから映画を観てみました。コメディであり、時代劇。今まであまり観たことがないジャンル。わたしが印象的だったのは、武士の忠誠心や男女の役割の分担だった。

今ほど、技術が進歩していない江戸時代。まだまだ一次産業に人手がいるし、社会で生きていくためには組織に属することが避けられない。そんな時代だと感じました。

例えば、武士として一度忠誠を誓ったら裏切らづに主君についていくという価値観は、すごく独特だと思うし、男が戦って、女は家のことをするという男女の役割分担がハッキリとしている。

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江戸時代の価値観がどんなものかわからなくて、少し調べて見ると、「飢えないこと」が重視されていた時代という考え方があるとわかりました。

この記事を読んでみたところ、この時代は飢えないことが大事なので、お米が年貢として納められるほど重要だったとわかりました。すると、お米がいつのまにか通貨のような役割を果たすようになって、米の価値が変動するようになったようです。

その状況に異を唱えた人物の一人で熊沢蕃山という陽明学者がいることを知りました。米を生産してから消費する間に「銭勘定」が入ることで、米が無駄になったり、米の価格が上がったりしていると指摘したそうです。

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江戸時代よりもさらに、生産と消費の間に「銭勘定」が増えている今、多くの食料が無駄になっていると思います。

もはや「飢えないこと」よりも、「貧乏にならないこと」の方が重視されるような社会で暮らしていると、生産と消費が直接つながらなくなり始めた江戸時代に熊沢蕃山が何に対してどんな違和感を感じていたのかが気になるようになってきました。

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おそらく、熊沢蕃山は、なによりも飢えないことが大事。

根本にあるのは一次産業だと考えていたのかと思いました。だから治山治水に力を入れる活動もしていたのかと思います。

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さて、「飢えないこと」から「貧しくならないこと」に重点が置かれるようになった時代を経て、これから人口減少や経済縮小が進む社会で、次はどんな価値観に重点が置かれるようになるのかに想いを馳せます。

「生きることが大事なのか。しあわせを感じることが大事なのか。長生きすることが大事なのか。お金持ちになることが大事なのか。」

自分は何が大事で、社会は何を大事にするようになるのか。江戸時代と現代の価値観が全然違うように、この先価値観というものはどんどん変わっていくのだろうなと考えました。

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「生きるための最低条件が崩れ始めているのではないかという不安を拭いたい。物質的な豊かさよりも精神的な豊かさを求めたい。」

お金持ちになるとか、出世するとか、長生きするとか、そういうのには、あまり関心がないけれど。

今この瞬間、心が満たされる生き方を続けていきたいと感じています。そして、環境問題や社会の崩壊など、待ち構えているリスクを下げていくような行動を取りたいと思いました。

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映画を観て、中身とは全然関係ないけれど、時代によって価値観が大きく変わることを感じました。

刻一刻と変わり続ける、自分や社会の価値観について考えてみると自分が大切にしたいのは二つの軸が見えました。

ひとつは、今この瞬間を心が満たされる時間にし続けることを大切にしたいという想い。もうひとつは、これから訪れるリスクに向き合って、情報を集めて学び、考え、自分に出来る行動をしようという想い。

そう思うと、ふと感じました。
時代背景は変われど、「心豊かに生き延びたい」という想いは江戸時代のそれと、もしかしたらあまり変わらない人間の本質的な希望なのかもしれないと。