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過ぎたるはなお及ばざるがごとし


       論語

この言葉は、中国の古典『論語』から来ています。『論語』は、春秋時代の思想家である孔子とその弟子たちの言行録です。

この言葉が引用されているのは、『論語』の「先進第十一」という章です。この章で、孔子は弟子たちに対して「過度も不足もどちらも良くない」と述べています。

「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」を文ごとに分解して見てみましょう。

過ぎたる(すぎたる)

過剰であること、行き過ぎたことを意味します。

及ばざる(およばざる)

不足していること、足りないことを意味します。

ごとし

〜のようだ、〜と同じだという意味です。

この言葉全体としては、「過剰であることは、足りないことと同じくらい良くない」という意味になります。


孔子がこの教えを説いた背景には、徳や行いのバランスの重要性があります。孔子は、極端に走ることなく、中庸(ちゅうよう)を保つことが理想であると考えました。中庸とは、何事にも偏らず、適度を保つという考え方です。

  過度に干渉しすぎると相手にプレッシャーをかけ、人間関係が悪化することがあります。一方で、無関心すぎると関係が疎遠になり、信頼関係が築けません。適度な距離感と関心を持つことが重要です。

孔子の教えには、バランスや調和が重視されています。彼の思想では、道徳や倫理も中庸を目指すことが大切とされました。

この「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」という教えも、その一環として、何事も極端に走らず、適度を保つことが人間の徳として重要であると説いています。

#論語 #孔子 #中庸

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