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駄文#19 子犬ポケット

こんにちは、抽斗の釘です。

春になって、体を動かしやすい気候になりました。
皆さまは運動をされていますか。私はしています。
そして筋トレはされていますか。私はしています。

日々生活していると、鬱屈とした気分にさいなまれることも多いものです。が、運動はすべてを解決してくれます。
まず、頭がすっきりします。
そして、体が軽くなります。
あと、多少甘いものを食べても気になりません。

さらに、子犬ポケットを手に入れることができます。

「筋肉を付ければ疲れにくくなる」
心療内科の先生はそう私に仰いました。
眉唾物だと思いましたが、やってみるとあながち嘘ではないようで。
というのも鬱病には、脳の異常により体が重くなったように感じさせる症状があります。
それによって日常生活を行っただけでも疲れを感じやすくなります。
脳と身体は密接にリンクしていますから、脳だけの故障でも、体にまでその感覚が共有されてしまうということでしょうか。

ところが筋肉をつけると体を支えてくれるわけですから、体が軽くなったように感じ、それによって調子がいいような錯覚を覚えます。
と、こう書いていると疲れとは主観的なもので、個人差があり、比べようがないということが思われます。

これは明確なデータを持っているわけではなく、私の持論で、感想なのですが、できれば、筋トレの前に10分ほどのジョギングを入れると、より効果的になる(気がする)のです。
代謝が上がり、トレーニングによる筋肉への効果が増大する(気がする)のです。

くわえて、ジョギングすると心拍や肺活が鍛えられます。生き物として、生きやすくなります。
ただでさえ日常は息苦しいもので、また実際私は呼吸も浅いのですから、たくさん息をするという行動が、肺が喜んでいるようで私もうれしくなります。
呼吸の喜びは生きているという喜びに直結するのでしょうか。
たくさん息をするだけで喜ばしい、そんな充足感を得られます。

ジョギングは、開始5分ほどは辛いものです。
苦しいし、つまらないので止めたくなります。
ただ5分を越えて走り続けると、何でもないような気になります。
歩いているのともう同じです。
そして、いつのまにか考え事や妄想に耽る余裕がうまれます。
瞑想と同じでしょうか。不思議とごちゃごちゃとした頭の雑音がなくなります。
また、走ると汗をかきます。
汗をかき、体中の血行が良くなると代謝もより促されます。老廃物は排出され、肌の色つやもよくなります。足や顔のむくみは消え、見た目にもすっきりとします。


しかし私の友人が言いました。
「君だけどうしてそんなに筋肉質なの。僕もジムに通っているのに。」

筋トレの喜びや恩恵以上に疲れが勝ってしまうそうで。
私はどうやら彼よりも筋肉が付きやすい体質のようでした。
そんな体質の差を前に、私は彼に何も言えませんでした。
運動はすべてを解決する。
筋肉は裏切らない。
しかし、
裏切るも何も、まず筋肉と手を組めない人がいる。
そうして友人は早々にジム通いを諦めてしまいました。

彼は痩身ゆえ、小洒落たシャツやネクタイがよく似合います。
蝶ネクタイなんかもよく似合います。
シャツのボタンを一番上まで閉める着こなし。
あれ、私もやってみたいのですが、閉めると首も締まるのです。
しかし、それでも私は筋トレを止められません。
なぜなら体調の維持のためには筋肉が必要だからです。

パツパツになったシャツに身動きもままならず、脇に汗を染み込ませながら、私はこう思うのです。
「でも、私には子犬ポケットがあるんだよ」

話がそれましたが、子犬ポケットの話でした。
腹に筋肉が付くと、その筋肉の脇にへこみができます。
私はそれを子犬ポケットと呼んでいます。
なぜなら子犬が丸まって収まりそうな、小さなくぼみだからです。

私のものは、実際ハムスターぐらいでしょうか。
夢は、本当に子犬が入るぐらいまで鍛えること。
そして、子犬を乗せてみるということです。

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