Twitter上の日本のフェミニズムは第三波から第二波ラディカルフェミニズムに逆戻りしている

日本のフェミニストの言動

Twitterでの日本のフェミニストの言動を見ていると、次のような発言・キーワードがよく見かけられる。

・「クソオス」や「射精係」や「ピュ係」
・(自分たちを批判する女性に対する侮辱としての)「名誉男性」
・性的消費であり、けしからん(性的対象化、英語表記でSexual Objectificationへの批判)

第三波フェミニズム

フェミニズムについては、現実世界では第三波まで進んでいると私は思っている。第四波は、Web検索しても出てこないので、まだ模索中と思われる。
(※追記:第四波フェミニズム(2012年~)は、英語のWikipediaに表記があるようです( https://en.wikipedia.org/wiki/Fourth-wave_feminism [Google翻訳])。私が個人的に注目したのは、エマ・ワトソンが呼びかけたHeForSheキャンペーンです(記事 → https://www.buzzfeed.com/jp/eimiyamamitsu/emma-watson-heforshe-speech ))
第三波フェミニズムについては、具体的に次のWikipediaが参考になるだろう。

第三波フェミニズムには、次のキーワードがある。

・ジェンダーの平等はすでに第一波と第二波のフェミニストによっておおむね達成されている
・フェミニズムに有色人種やトランスジェンダーを含む
・女性に対する(レイプ・家庭内暴力・セクシャルハラスメントといった現実の)暴力
・女性の性の自己決定権
・リプロダクティブ・ライツ(女性の中絶・避妊等に関する権利)
・言葉を取り戻すこと(スラット・シェイミング(slut-shaming)反対、すなわち、性的に奔放とされる「ビッチ」といった、逸脱していると思われる女性を侮蔑することに反対すること。「父権的」な社会でよく押しつけられる「おしとやかな女性」等の押しつけから解放すること)
・性の解放(自分のありのままの性を認めること→LGBTへの言及と思われる)
・女性一人一人のさらなる幸福のための男女平等

第二波フェミニズムの場合、男尊女卑社会での「社会的・家庭的女性像の押しつけへの反発」「家父長制への反発」が主なテーマだった。
第三波フェミニズムは第二波フェミニズムの後をうけた「男性による女性への支配の根絶」「個人単位の女性の幸福」「女性のありのままの自分の肯定(おそらくLGBT関連)」を追求したものと私は解釈している。

現在のTwitter上で見かけるフェミニズム

さて、日本のTwitter上のフェミニズムは、まだ「第二波フェミニズム」の「ラディカルフェミニズム」の考えで発言しており、男性への反発が原動力になっていると思われる。特に「性的な表現」については、時代を逆行しており、「ふしだらでけしからん」という「父権的(男尊女卑的)な考え」が日本のフェミニズムで見られる。

進んでいない、女性の社会進出

現実社会を見ると、政治家や会社の管理職や会社の起業において、女性の社会進出がまだまだ進んでいないという現実がある。この問題について、何が原因かの解答は政府もニュースメディアも明確に出していないと思われる。
ここから私の考えが入ってしまって申し訳ないが、「私個人」の見解は「晩婚化」に原因があると思っている(文化的に「経済的に裕福な男性と結婚して専業主婦になりたい傾向がある」というのもあるかもしれないが、それは置いておく)。「晩婚化」は「少子化」の原因でもあり、「女性の政治参加・管理職への登用の妨げ」になっていると私は考えている。
「晩婚化」が「女性の政治参加・管理職への登用の妨げ」になっていると思う理由は、次の考えからである

・30歳あたりで子どもを産む(現在の平均初産年齢が30歳である。基本的に1人しか産まない)
・子どもが学校に行き始めるのは30歳後半から40歳代あたり(仕事で一番適している時期を育児で逸する。ギリギリ再就職できる)
・子どもが大学へ行ったり社会人になるのは50歳近くか超えてしまう(専業主婦の再就職は難しい。パート・アルバイトに耐えられるか)

ここで、20歳位で初産するようになると、次のように女性の社会進出が進むと思われる。

・20歳前半で子どもを産みきる(3人が理想だが、学費などの金銭面が問題)
・子どもが学校に行き始めるのは20歳後半から30歳前半となり、育児が少し楽になる(学童保育と併用すれば、仕事も始められる)
・子どもが大学に行ったり社会人になるのは40歳位である。その時点で育児から解放されるため、会社の仕事への専念や政治活動への参加が本格的にできる

「出産」のスタートとゴールラインが20歳前半というのがキーポイントとなる。すると、「育児」のゴールラインも必然的に前倒しされ、40歳位になる。40歳でパソコンに関する知識(WORDで文章を書き、EXCEL入力でき、メールやチャットでやりとりできる)を持っていれば、少なくともデスクワークはできる。これで、ある程度は女性の管理職へ就くことは多くなるはずである。また、政治について勉強して政治参加するフットワークも持っているだろう。20歳後半で学童保育に子どもを預けて、仕事をフルに働けるのであれば、管理職になったり、会社の起業をするフットワークもあると私は思う。
現状は初産の平均が30歳なので、育児が終わる(子どもが18歳になる)のは平均で50歳近くになる。この年齢から勉強して政治参加したり会社の起業等を始めるにはきついのではないだろうか。パソコンの勉強ができていなければ、管理職にも登用されにくいだろう。子どもが6歳の小学生になって学童保育に預けてフルで働こうとすると、30歳後半から40歳位になるので、管理職には就けるかもしれないが、会社の起業とかは大変じゃないかなと思うのは私の偏見だろうか。

では、初産を20歳前半にしようとするとなると、どうすればいいのか。必要なのは、男女間の壁の解消と理解だと私は思う。(学生のうちは、社会人よりも恋愛の話題が多いと思うのは私だけだろうか。ここにヒントがありそうな気がするが。あと、フランスが近年少子化傾向にあるようだが、女性が高学歴を求める傾向と緊縮財政による公立高校の廃止等があるらしい。つまり、養育費の負担が増えたためだろう)
特に性については、日本は性教育後進国と言われるくらい遅れている。せめて、国連のユネスコが出した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」に沿ったものにしなければまずいと思われる( https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/education/1544/ )。性教育の充実によって、男女の性の壁が減ることで、学生を卒業した社会人の出産の壁を減らせるのではないかと私は期待している。
ただ、性教育を充実させるとセックスする年齢が早まる・けしからんと思う人がいるかもしれないが、記事に書いてあるとおり、無知な状態のためにインターネットから謝った情報を信じ込むリスクが減るため、むしろ慎重になると書いてあるし、私もそう思う。日本でよく問題にされる「AVを見て真似をする」ということも減るのではないだろうか。風俗嬢方面からこんな話を聞いたことはないだろうか。「膣の中をかき回されて痛い思いをした」とか。これについては国際セクシュアリティ教育ガイダンスには書いていないが、膣の中を強引にかき回すようなことは女性の体を傷つけて痛いだけで不快であるという知識も必要と私は思う。
もちろん、性教育だけでは晩婚化は解消できないだろう。相手の年収を考えなくてもいい社会環境作りが必要と思われる。(海外の傾向 → https://news.mynavi.jp/article/20130427-a080/

女性の社会進出がさけばれるが女性が望むのは…

さて、日本には専業主婦希望の婚活女性が30%存在している(2020年現在)。実際、日本の平成30年(2018年)の厚生労働白書によると、日本の専業主婦の割合は33%である。
ジェンダーギャップ指数トップのアイスランドについてだが、実際の数字は見られなかったが「アイスランドでは専業主婦といわれる女性はほとんどいません」という記述は見つけられた( https://mainichi.doda.jp/article/2019/01/12/949.html )。また、ジェンダーギャップ指数3位のフェミニスト国家スウェーデンの専業主婦率は0.7~2%( https://tatsumarutimes.com/archives/23848 )と、こちらも専業主婦が少ないのである。
日本はジェンダーギャップ指数は低く、世界156カ国中120位である。さて、日本の幸福度はどうかというと、世界149カ国中56位(2021年3月現在)となった( https://president.jp/articles/-/44422?page=1 )。しかし、これを男女に分けると、男性より女性が幸せである国2位(2017年期現在)となっている( https://blogos.com/article/528271/?p=2 )。

フェミニズム的な理想は

第二波フェミニズム(1970年~2000年代初頭)的には、ジェンダーギャップ指数による女性の社会進出が重要視されるのは「固定的な性別役割分担意識」の解消を重視する(家父長制の解消という)意味では当然と言える。
しかし、第三波フェミニズム(1990年~2010年代)的には「女性の幸福追求」という観点からすれば、「幸福度」が重要視されるという意味で「世界幸福度ランキング」のような指標が妥当であり、男女の幸福度の差がないのが理想的だろう。だがある意味、女性が男性より圧倒的に幸福という意味では歪ともいえる。こちらのランキング( http://honkawa2.sakura.ne.jp/9484.html )(2017年期)のオランダあたりの0%が妥当と思われるが、実際の日本の女性の幸福度は男性よりも圧倒的に高い(4~6%ほど女性の方が幸福度が高い)。第三波フェミニズム的には女性だけの観点からすれば問題ないかもしれないが、男女共同参画・幸福度に対するジェンダーレス・ジェンダーの平等という観点では、むしろ男性側の幸福度を上げる努力が必要と言えるかもしれない。

支配的な行動をとるTwitter上のフェミニスト

Twitter上のフェミニストは、男性に対して敵対心がとても強い。そして、性的なものに対してネガティブな反応を示しやすい。特に「男性が喜びそうと思う」ものについては厳しく接する。その意味で第二波フェミニズムの「ラディカルフェミニズム」の思想であり、もはや時代遅れの思想ではないだろうか。
第三波フェミニズム的には、「スラット・シェイミング反対(ふしだらとされる女性像を侮蔑することに反対)」であり、その延長線上で、女性でも性描写のあるTL(ティーンズラブ・セックス描写のある作品)やBL(ボーイズラブ・男性同士の恋愛でエロも含む)やAV(FANZAの2018年の統計によると、女性の比率は30%で、見ているジャンルとして女性の2位に痴漢が入っているのが興味深い( https://special.dmm.co.jp/fanza/feed/news/fanza-report-2018 ))をも楽しんでおり、エロ描写のある成年向けゲームのグラフィッカーやイラスト系サイトのエロ描写でも女性率が比較的高いことを考えると、現実の性暴力を除けば、性を描いた作品について、寛容であるのが一般的ではないかと思われる。もちろん、道路や公園などの公共の場に性器等は隠すべきだが。娯楽・芸術から離れるが、生理のことを考えれば、より男性にも性に詳しくなって欲しいのではないか?
性情報は、真面目な性教育的なものから、自慰目的や娯楽や芸術等でエロを楽しむものも含めて、差別なくその恩恵を享受すべきではないだろうか。
男性よりも女性の方が幸福度が高い日本において、モザイク規制があるとはいえ、海外よりも女性が性的な作品に(TLやBLをはじめ、AVやエロゲーや成年コミック等も含めて)アクセスしやすく、(こげどんぼ*氏のデ・ジ・キャラットあたりから流行しだした)萌え絵が女性からも「かわいい」と支持され、「男女とも」萌えから派生した「かわいい系のイラスト」を楽しんでいるのはジェンダーレスであり、良い傾向ではないだろうか。逆に「あやかしトライアングル」等も掲載されている、男性向けの少年ジャンプ等を女性が楽しんでいるのも良いことではないだろうか。
女性が「能動的」に、グラビアに登場したり、風俗に勤めることは悪くないのではないか?
過去に炎上した「胸が性的でけしからん(宇崎ちゃんは遊びたい!献血コラボや茜さや氏の広告等)」「スカートのしわが性的でけしからん(ラブライブ!サンシャイン!!とみかんのコラボ等)」というのは、時代遅れの前時代的な第二波の「ラディカルフェミニズム」の思想ではないか?「Twitter上のフェミニストが支配的」になっており、第二波で支配的として対峙していた父権的な男性達と同じ立場になっていないか?

Twitterのフェミニストのみなさんは、第三波・第四波フェミニズムを勉強し直すべきに思うのは、私だけだろうか。

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