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神様はいる

夫は、人間を白と黒で分けるとするならば白の人である

人を貶めようとか、是が非でも自分がいいめにあいたいとか、これっぽっちもない

その代わり、人に流され、下手をしたら騙され、向上心もない


彼はちょっと特殊な医療関係に勤めている

彼にすがる人々は施術を受けるため順番待ちをする

彼にすがる人々は他の医療機関では嫌煙されている

大変なわりには感謝も少なく、なんだったら結局文句も言われたり、根気と相手を思う姿勢を常に要求されるため、他の関係者からは嫌煙されている仕事かもしれない


そんな役割をずいぶんと長く勤めてきた彼

そんな部所を選んでなったわけではなく、結局流されるように任されてしまった仕事だった

だから積極的に彼のあとを継ごうとする人間は何十年も現れなかった

彼自身も目の前の人々を助けるだけの日々で積極的に後輩をつくろうともしなかった


あなたがいなくなったら、困る人がたくさんいるんじゃない?

わたしはよくそう言っていた


はい定年です、次は誰か勝手にやってください

とは、なかなか言えない仕事内容

けれど、誰もやりたがらないのが実情だった


ところが


こんなにも敬遠されてきた仕事だったのに、

定年まであと5年、ってころで、突然、後継者が現れた

しかも2人も

さすがにその話を聞いたとき、しみじみと驚いた

突然引き継ぎなんてできないからって、なにも募集もかけていないのに、若い先生が2人も名乗りをあげてくれるなんて、、、


引き継ぎをかねて仕事を覚えてもらうまで5年は十分な時間である


時々思う


結果よければすべて良し


という言葉があるが、ちゃんと神様は見ているんだろうなぁ、と

耐え忍んで良いことをしている人間の継承には采配をしてやろう、という意図がまるで働いているように


そういう点からいくと、
黒のわたしは、いつも物事の終わり方が雑であっけなく中途半端だ

おまえの性根は腐っているからな、

いつもそう言われているような気がしてならない