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過去の大学入学時の自分に勧める10冊

#新入生に勧めたい10冊、もし私なら…

 Twitterで#新入生に勧めたい10冊というハッシュタグを見かけたので私も簡単に紹介したい。まず、新入生というのを過去の大学入学時の自分に設定する。ここで自分の属性や好みを簡単に説明しよう。

・文系。文化とか社会とかについて勉強できたらいいなと思っている。
・小説ばっかり読んでいる。好きなのは森見登美彦。
・ハンターハンターにその頃はまっていた。漫画もいろいろ読み始める。

 まず、過去の自分はめんどくさがりなので、重たい本は読みたくない。どんなに大事だからって「ジェンダー・トラブル」を勧めても、読まずに押入れにしまわれるのがオチである。もちろん、大学生たるもの理論書をよむべし!というのもわかる。しかし、難しい本は一人では読めないし、みんなの力を借りるべし。ということで、過去の自分には一人で読めそうなものを勧める。
 めんどくさがりな自分にもいいところがある。なんと、面白い本は寝食を忘れて読むのである!ということで、面白くて読めそうな本をチョイスしよう。

論文の書き方

 前に論文の書き方は記事を書いたので被る本もあるが2冊選ぶ。


1 よく分かる卒論の書き方

アカデミックなお悩みに寄り添ってくれる神本である。専門科目が深まってきたあたりから活躍できると思う。「ゼミでうまく発言できない」とか「先生とどうやってコンタクトをとるかわかんない」とかそういうのが解決する。これで少しは大学生活が過ごしやすくなる…あの頃出会っていたなら…と思う。読むというより、困ったときに開く本である。

2 ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方

 新入生でレポートを書き始めるなら断然こっちから読むべき。よく、引用についてのページを見返しては見よう見まねで引用していた。見やすい。

専門書系

 専門書は、面白くて自力で読めるものをセレクトした。過去の私なら必ず面白がって読むはずである。未来の私が読んできたから間違いない。

3 いるのはつらいよ

 去年読んで面白かった。専門書だけど、物語・エッセイ的な要素もあるので、小説好きの過去の私ならすぐに読めるのではないかと思う。ここで書かれていること自体は高度なので、大学4年あたりで読んだ方がよく分かるのではないだろうか。実は同じ著者の「野の医者は笑う」をこの前読んだのだが、かなり面白くて、考えさせられる内容だった。実は新入生の私が読むなら「野の医者は笑う」の方なのでは?と思うが、正解はわからない。でもどっちも面白いのは確かである。どちらかを読んだ後に、私なら両方読むに違いない。


4 生理用品の社会史

 ぶ、文庫が出ている…!!!!私はハードで読んだ記憶がある。「生理って昔どうしていたんだろ?」ってのが長年の疑問だったので、本の名前を見てこれを読めば分かるのかな?と思って手に取ったのがきっかけ。これがとっても面白かった!日本での生理用品の誕生と女性の社会進出が深く関わっていたことが分かる。これを読んで、女性の働き方や社会進出が技術革新によって変えられるんだ、とびっくりした。実は人生でだいぶ影響を受けた一冊だと思う。

5 放送禁止歌

 名前がどぎつくて思わず手に取ったら思いの他面白くて、ずーっと読んでしまった一冊。放送禁止の歌がなぜ放送されなくなったのか?を追う本なので、メディアに興味のある人は読んでしまうのではないだろうか。1年生の時にすぐ読めたし、凄く考えさせられた。なんとなくたまに思い出してしまう本である。

6 入門家族社会学

 今読んでいるけれども、「家族」に疑問を感じてしまう人は一度ここから入ったらいいのでは?という一冊。入門の名の通り、映画などを例に挙げていることが多いので飽きやすい大学生の心をちゃんとつかんでくれるはずだ。

小説

7 ハーモニー

 高校の時に読もうと思ったが、数ページ読んで挫折してその後学部生の時にもう一度挑戦して一気読みした。しかし、夏目漱石の「こころ」を読んだときと同じくらい病んだ。つらい。2~3日考え込んでしまう作品を勧めてしまっていいのか?と思ったが、まあ、それだけ面白さではとんでもなかったので勧めておく。小説でこれを勧めたい、という風にはなかなか思い出せなかった中で、思い出してしまうくらいには強烈な本だったんだと思う。

マンガ

 マンガは一年の時に読んだものを選ぼうと思う。マンガなら、めんどくさがりな私でも空きコマで読むだろう。

8 風の谷のナウシカ

 1年の時に読んだので記憶が曖昧なのだが、映画のラスト後からの展開が長い。あと、宮崎駿の漫画の絵がとんでもなくうまい。とりあえず読んでおいて損はないと思う。

9 マスターキートン

 キートン先生がとにかくかっこいい。考古学に興味が持てる。名作である。これも、なんとなく手に取って読んだら面白かった。藤子・F・不二雄の「T・Pぼん」とかに雰囲気が似ているというか、そういうのが好きな人は好きなんじゃなかろうか。

10 青い花

 初めて意識して読んだ百合マンガが「青い花」だったのではないだろうか。「人を好きになること」が丁寧に描かれている作品が好きで、「青い花」の人間関係の描写がとても好きである。1年生の時に読んだときには分からなかったことが年数を経るごとに分かるようになってきた、いい作品である。

本はタイミング

 本はタイミングなので、手に取って読もうと思えたら読み時だし、特に読む気が起きなければ読まなくていいと思う。10冊挙げようとして思ったが、読んだ本についてあんまり覚えていないことが判明した。覚えていたとしても、紹介できるほど面白かったか?一人で読めそうか?と自問自答すると、様々な理由で選定を見送った本もある。マンガを多めに紹介したが、大学生で一人暮らしをするようになってから、気ままにマンガやアニメを楽しめるようになったので、印象深い作品が多かったのだろう。
 私は人の家の本棚を見るのが好きだ。(もちろん、見る時は一声かける)読んでいる本には、その人の人となりが何となく出る。10冊を過去の自分に向けて挙げてみることで、自分のたどってきた大学生活を考えられてように思う。




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