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適応障害になって、できなくなったこと

今年の春、一年勤めた会社で適応障害になりました。今は休養二ヶ月目。
普通に、ホワイトな職場だったと思います。コンプライアンスもしっかりしているし、苦手な人間関係もありませんでした。それでも、精神的に崩れてしまったからには、できなくなってしまったことがたくさんあります。

適応障害で休む時、大抵「好きなことをたくさんして、リフレッシュすることが大切」とアドバイスされます。
それでも、抑うつ症状が強いと、そもそも好きなことができない。やる気も湧かない。
今も、何かをしたいと思えないからこうして書くことを選んでいるけれど、好きで書いている感じはしないんです。
昔得意だったことをなんとなくやってみて、ものの五分で飽きる、ということを毎日繰り返しています。
少しでも、適応障害の症状が知られるようになればいいな、同じように辛さを抱えている人が共感できるような記事を書ければいいな、と思って書くことにしました。

※ここで挙げている内容は、一個人の症状です。適応障害を患っている人全員に当てはまるわけではありません。私よりもっと重い症状が出ている人もいますし、何を辛いと思うかには個人間の差があります。
参考程度にとどめておいていただければ嬉しいです。
※気分によっては記事を下げます。


早速、何がその「できないリスト」に入っているのか書いていきます。

1. 読めない、書けない


大学は人文系だったので読み書きには慣れていて、割と長い時間できる方でした。
それでも、今は五分〜十分読めればいい方で、読んでいる内容もあまり上手く頭に入ってきません。昔は芥川とか漱石とか、よく読んだものなのに、今となっては無理。ある小説を読んだ時に愕然としました。この時代の日本文学の日本語が全く理解できない!
当然、表現力も落ちたので、思うように書けません。書いていても、なんだか元の私の文章じゃないな、という気がしてしまう。
私の核を失ったようで、そのせいで余計に喪失感が増している気もします。
文章への理解力、創造力は格段に低下しました。

2. 話せない

言葉が出てこない。それに尽きます。
普段は好きなことに対してはかなり饒舌に話す方ですが、話すスピードが落ち、話しているだけで疲れてくる。
寝込んでばかりで一番抑うつ状態が酷かった時は、本当に一言も話す気になれませんでした。家族とも全く話さなかった日もあります。

休養期間なので友達も「会おう」「辛かったら話してね」と言ってくれますが、話せないことには会うことも叶いません。

3. ドラマを観れない

大抵、いいドラマって面白いので、45分〜90分ならさらっと観れるものです。で、何話も続けて観てしまうことも。
それなのに、今の状況だと「続きが気になる」と思っても10分観れば疲れてしまう。多分、音と光、それから登場人物たちの(文字通りの)動きに気を配っているのが疲れるんだと思います。調子がいいと30分は観れます。でもそれが精一杯。
何回も挑戦していますが、フルで45分観れたことはないです。
その代わり、ドラマのはしごをしてしまう。ドラマA五分、ドラマB五分、みたいな。

4. 外に出れない

そもそも準備することができません。顔を洗ったり、髪をとかしたり、それも面倒くさい。メイクなんてたまったもんじゃない。
調子が悪い時でも外に出ないといけないとき(通院とか)は、大抵すっぴんとか薄いメイクで外出します。
外に出ることができないので、よく「適応障害を治すためには散歩がいい」と言われますが、それも難しいです。

5. 勉強ができない

新しいことを知るのが大好きなので、適応障害になる前はよくオンラインコースを受講したり、語学の勉強をしたりしていました。
が、そもそもエネルギーが枯渇しているので、難解なことは理解できない。難解な文章も読めない。新しいことを受け入れる余裕がない。
ということで、せっかく好きで長所だと思っていた部分も、今では存在していません。

6. 音楽を聴けない

音をうるさいと思ってしまう。
これもよく言われている内容ですが、抑うつ状態が強いと音や光に弱くなるそうです。
音楽を聴くのも好きでしたが、リラックスするためのその手段もことごとく潰されたような感覚。
聴けたとしても、ドラマと同じように途中で飽きてしまいます。

7. メッセージを送れない(携帯を見れない)⚠︎気分による

友達が連絡をくれたりとか、SNSの媒体でやり取りをしていても、なんだか話すのが億劫になってしまう。ここでも、話せない問題が頭をもたげます。
気分がいいとすぐに返せたり、話そう、連絡したいな、と思えるのですが、私はもともとLINEなどで連絡するのが苦手なため、ダメな時は本当にダメです。
携帯で遊ぶのもできない。SNSのフィードも覗けなくなります。主に、他のみんな楽しそうでいいな、とか思ってしまうからではありますが……。

8. お風呂に入れない(髪を洗えない)⚠︎気分による

お風呂って、元々苦手な人多いですよね。お風呂はいいんだけど、入った後に髪を乾かすのが面倒だ、とか。
それがもう少し酷くなったような感じです。起き上がれないときもあるので、お風呂に入るなんてマラソンを走るようなものです(言い過ぎか……)。私は髪を洗うのが嫌なので、何日かに一回、と決めてからは少し気持ちが楽になりました。

9. 眠れない

12時間以上寝てしまう、過眠になった時期もありましたが、今は睡眠剤がないと眠れません。飲んでいても、数時間で目が覚めてしまい、その後眠れないことも。
目が覚めてしまった時、抗うつ剤が効いているのか、感情的になることはあまりありません。むしろ、感情がなくなってしまった感じ。無。何も思わない、感じない、ので何をしていいのか分からない。そんな夜を過ごすことになります。

10. たくさん食べられない

お腹は空きます。なので食べることはまだできているのですが、以前ほど量が食べられなくなりました。朝は特に少量しかお腹に入りません。
今は少しずつ、一日四食くらいに分けて食べています。それでも全体の食事量は以前より少ない、という感じです。
友達と遊びに行けたとしても、何を食べるか迷うんだろうなあと思います。


以上、できなくなったことを簡単にまとめてみました。
繰り返しにはなりますが、上記の症状が出る方もいれば出ない方もいます。さらに重い症状をお持ちの方もいるので、この人はこうなんだな、と思う程度に留めておいていただけると幸いです。

簡潔に言うと、「以前好きだったこと、できたことへの興味が喪失している、できなくなっている」ので、リフレッシュしにくい状態です。
抗うつ剤は飲んでいるのですが、それでもとにかく、現段階では何をするにもエネルギー、気力が足りず、何をしたいとも思えません。

とりあえず、もしも少しずつでも「寛解する方法」とか「寛解の状態」が見つかれば、次はそれをまとめてもいいのかなと思っています。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。


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