生き辛さは結局自分自身の問題

私が渡欧を本格的に考え始めたのは19歳の頃でした。
幼い頃から何となく日本という国が自分に合っていないと考えていた私。
幼稚園、小学校、中学校...そして社会に出てからもそれは変わりませんでした。

渡欧準備をしつつ普通に日本で生活を送っていたある日、私はうつ病を発症しました。

それまでうつ病というのは特殊な環境下の人が発症する病だと、未熟な私は思っていました。
実際に発症した今だから言える事はうつ病は特別な病ではなくて誰でもストレスが溜まると発症する病気だと言う事。

昨年辺りから漸く症状が落ち着いて来ましたが、それまでの約5年、地獄のような日々を過ごしました。

出口の見えない真っ暗なトンネルの中、進みたいのに前が見えなくて進めない...。しかし周りの人間は早々に出口を見付けて未来へ進んでいく。こんな感覚でした。

数年間の間に渡欧のチャンスはありましたが、様々な事情と体調の波もあり結局現在まで目的の国には行けていません。

しかし、新型コロナの影響なども考え目的の地で暮らす事を諦めた最近、心に変化が訪れて来ました。

幼い頃から感じていた"生き辛さ"。
この"生き辛さ"の正体が何となく掴めてきたのです。
それは日本というこの国に生きている事だけが理由では有りませんでした。

もちろん、人の顔色を伺い空気を読み、いかに人に迷惑を掛けないか、と言う暗黙の了解があるこの国が生き辛い理由でもありますが、
そもそも冷静になって考えてみると他国に住んだからと言ってこの"生き辛さ"はなくなるのか?

日本で感じる"生き辛さ"が消えたとして、きっと私のような人間にはまた違う"生き辛さ"が出てくるはずなのです。
つまり結局のところ気の持ちようだなー、と最近漸く気が付きました。


どこで暮らしていても、どこにいても、
結局のところ"生き辛さ"を生んでいるのは自分の考え方であり、
そしてその考え方を変えられるのもまた自分自身なのです。

私に必要なのは国を変える事ではなくて、自分の考えを変える事だったようです。
こんなに簡単な事に気付くのに長い年月が掛かりました。
しかしこの長い年月の中で私が感じた様々な思い、また、それらの思いがあったからこそ経験出来た事が多々あります。
それらは決して無駄にはなっていなくて、今の私を作ってくれています。

幼い頃から抱えて生きてきた漠然とした不安も

うつ病になった事も

今はその全てを受け止められています。

もちろん今も"生き辛い世の中だなー"と感じる事がありますが、でも美味しいご飯が食べられて大好きな家族と一緒に居られる私は何だかんだ言って幸せ者なのだと今なら分かります。


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