生活のときめき

生活のときめき


生活が得意な人に惹かれる。

私が好きだなと感じる人たちは概して生活が上手な人が多い気がする。
いや、生活が上手と言うか生活を楽しくするのが上手な人。

【生活】

①生きていること。また、生かすこと。生存して活動すること。この世に存在すること。
②世の中に暮らしてゆくこと。また、その暮らし。

ここで私が言う生活は後者の方。

生きて行くためにしなきゃいけないこと、生活は総じて
ルーティーン化しやすくて、色褪せやすい。

その中で少しでもワクワクする瞬間やときめく瞬間を作り出せる人は
魅力的だし、一緒に時間を過ごしたいなと思ってしまう。

私のだいすきな人たちは、

生活の中に季節のお花を取り入れて部屋に飾るし、
ドラッグストアでシャンプーを入念に選ぶし、
道端に転がっている丸い石ころを可愛いと言ってポッケに入れるし、
中華料理屋のメニューのﾊﾞﾝﾊﾞﾝｼﾞｰだけが半角なことに気づくし、
ケーキの角っこがいちばん美味しいから好きな人にあげるんだと話すし、
ちょっといいお菓子についてる味の説明書を楽しそうに読むし、
寒い日は月が綺麗に見えることを知っているし、
美味しいご飯を可愛いお皿に盛り付けることでもっと美味しく感じさせてくれるし、
春も夏も秋も冬も朝も昼も夜もその時間にグッとくるプレイリストを作っているし、
毎秒変わってゆく夕空を見ながらあの赤色はどこに吸い込まれていくのかなと笑うし、
どこかに出かけるときは事前にその地域の歴史を調べ得意げに説明してくれるし、
全然知らないお店の人に「これ美味しいです」と朗らかに話しかける。


そういう人たちを見てると人生に大きな目標なんてなくても
人と関わり生活を重ねる、それだけで十分な気持ちになる。

人生の中で特別なイベントがあるのなんてほんのちょっとで、
大部分は変わり映えのない続いていく生活。
SNSに載せられることなんて人生のハイライトだけ。

その何でもない日を、何でもない瞬間を、その人だけの
特別にしてしまえる人がたまらなく好き。

なるべくときめいていたいし、
なるべく今やっていることに集中していたい。

忙しい時ほど毎日当たり前にそばにいる生活を丁寧にしたい。

生活の中の当たり前をなるべく減らしたい。

だから、生活のときめきを大事にしたい。