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「苦しみ」は常にある ー人生を豊かにする7つの方法 その2ー

 人生を豊かにする方法の2つめは「苦しみ」です。人は誰でも苦しいことや辛いことからは出来るかぎり避けて通りたいと思うものですね。それは当たり前のことで、ごくごく自然なことです。
 がしかし、「苦しみ」の真実を知らなければ、その苦しさからはどうあがいても逃れることは出来ないんです。
 「苦しみ」というものを理解できれば、何も怖れることは無く、より人生が豊かになることだと思います。

「苦しみ」とは?

 世の中の真実というか、大事なことで是非覚えておいてほしいことがあるんです。
 人は皆、お金持ちなったり充実した生活を送ったり、社会的地位が高くなれば「苦しみ」が無くなると思って、今が苦しいのは自分の置かれている環境だと思い込んでいるんですが、実は「苦しみ」というのは無くなりません。
 むしろ、どんな人にもどこに行こうとも「苦しみ」は常にあって、必ず付いてきます。決して無くなりません。
 こういうふうに言ってしまうと怒られるし、絶望を感じさせてしまうかもしれません。人生を豊かにすることとは真逆のことだと思われたと思います。
 けれども、こういった真実を知っているか否かで人生は天と地ほど変わってくるのです。きちんと真実を知れば、その受け取り方も変わる。受け取り方が変われば、人生はさらにより良いものとなるんです。
 世の中から「苦しみ」は無くならない。しかし、対処法はあります。
 初めからそう言えばいいのかもしれませんが、まずはきちんと真実を受け止めてほしいのです。そうでなければ、ただ頭でっかちになってもっと苦しいことになってしまうから。

「苦しみ」は無くならない?

 なぜ「苦しみ」は無くならないのか?
 それは、「苦しみ」が自然のものだから。
 もう少し詳しく言えば、「苦しみ」が人の持つ感情の1つだからです。
 感情ならば、それを出さないようにしたり、無くしてしまえばいいのではと考えてしまうけど、感情は無くせない。コントロールすることはできても、無くすことはできません。もし感情を無くせば、それは人が人であることを無くすことを意味します。
 「苦しい」と思う感情があるかぎり、「苦しみ」は無くならない。人が人として生きているかぎり、嬉しい、楽しいという感情があり、悲しい、辛いという感情もあるんです。
 嬉しい、楽しいという感情は『喜び』へと変化して、悲しい、辛いという感情は『苦しい』へと変化していくのです。
 人が生きて、人と関わり、何かに触れ、体験する、見たり聞いたりすることで、いろんな感情を募らせる。これは人として当たり前のことで、ごくごく自然なことなんです。
 だから人は美しいものに感動をして、悲しい出来事に涙するんです。心を動かし、感情があるからこそ、人に寄り添える。
 人生の豊かさとは物や地位だけではなく、心の様々な感情があってこその豊かさで、何にも心が動かず何も感じなければ、それは豊かとは真逆のものでしょう。
 喜びも苦しみも全てが人生を豊かにする材料なんです。どんなにお金持ちになろうが、どれだけ充実した生活を送ろうが、社会的地位が高くなろうが、『喜び』や『苦しみ』は皆、平等に存在する。人が感情を持つかぎり。

「苦しみ」への対処

 だからといって「苦しみ」をそのまま放置しておくわけにはいかない。そこで、対処をするんです。「苦しみ」に対して防御力を付けるわけです。
 寒さに対してコートを羽織るように、「苦しみ」に対して心の守りを創り出すのです。そうすることで耐えたり、乗り越える力をつけ、自分を強化することができる。
 先にも言ったように、「苦しみ」は無くならない。しかし、ずっと続くものでもない。必ず止む時が来る。過ぎ去る時が来るんです。だから防御力を付けるわけなんです。
 「苦しみ」は悲しいや辛いといった感情から変化していくと言いました。これを逆に考える。悲しい、辛いという感情を嬉しい、楽しいという感情へと変えることができれば、「苦しみ」へと変化することは無くなるでしょう。
 さすがに悲しみや辛さを嬉しいという感情へ変化させるのは無理だと思います。けれども、面白いや楽しみ、チャンスといった感情には変化出来るはずなんです。
 なぜなら『経験』という受け止め方があるからです。人生では必ず辛く苦しいことが起こります。それらを『経験』として受け止め、自分が成長できる糧と捉えたなら、そこに現れる感情は楽しみや面白みに変化しているのではないでしょうか。
 辛く苦しいことが終わった時、それは「経験値」として自分に還ってきて、乗り越えたという「自信」へと繋がる。
 人は自分自身を成長させようとする時、辛く苦しいことにぶち当たります。それは新しい環境へと順応するための試練だからです。
 それを避けていてはいつまでも成長できないし、より豊かな人生を送ることができない。また神仏は時に意地悪なもので、逃げてもまた同じようなことを起こしてくる。
 嫌な上司から逃げて会社を辞めてても、また次の会社でも同じような上司に当たるようなことです。
 それはあなたにとって避けては通れない道だから、立ち向かうしかないのです。「経験値」を取得することができると思い、乗り越えることが必要となります。
 「苦しみ」は辛く苦しいまま過ぎ去るのを待つこともできるし、「経験」と考え乗り越えることもできる。どちらの道を選べば、より豊かな人生かは明白だと思います。
 人生では何度もこういう「苦しみ」に出くわします。乗り越えた「経験」は必ず誰か人の役に立つ時が来るし、過去の笑い話にもなるんです。「先の喜び」として、考えを変えることが大切です。

「苦しみ」とは違う

 しかし、ただ1つ注意しなければならないことがあります。
 辛く苦しいと思う中に、自分を傷つけてくるもの、があるのです。
 それには一刻も早く回避して、逃げなければなりません。ただ自分を傷つけてくるものに対しては出来る限り、早く逃げてください。
 なぜならそれは、「苦しみ」ではなく『災い』だからです。
 この『災い』というのは、時として人が運んでくる場合があります。自分が思いもしないところからやって来るのです。しかも質が悪いことに『災い』を運んで来た側に、その自覚が無い時がある。これが最悪です。
 「苦しみ」か『災い』かの判断は、自分自身の身体の不調や異常、心の不安定さに現れます。それらをいち早くキャッチをして、一刻も早く逃げてください。でなければ、あなたの存在自体が無くなってしまうことになるから。
 生きてさえいれば、何度だってやり直すことができるし、再スタートができます。必ず助けてくれる人が現れます。しかし、命を無くしてしまえば、何も出来ない。自分自身も周りの人も。
 もう一度強く言います。一刻も早く逃げろ。
 『災い』に遭遇した時、身体の不調など「危険」の報せがやって来ます。その時は自分のことだけを考えて、逃げればいい。優しい人や頑張り屋の人は「自分しかいない」「他の人に迷惑がかかる」と人のことを考え、じっと耐えてしまいます。
 けれども、その時にあなたに降り注いでいるのは冷たい雨ではなく「切り刻む刃」なんです。人のことなんて気にしなくていい。ただ自分の身だけ、自分を守ることだけに徹して逃げてほしい。
 降り注ぐ刃から身を護っている時は、必死で周りのことがよく見えなくなります。それは当然のことです。ですが、そんな時ほど冷静に人の意見を聞いてください。
 辛く苦しいことを『災い』と判断するには、経験値や前記事の『悟り』で直感的に分かりますが、それが足りない時は人の意見やアドバイスによって判断が出来ます。それらを聞くことで「危険」を察知して、『災い』を回避できるでしょう。
 この意見やアドバイスはあなたにとって聞き難いこともあるかもしれません。全てが優しいものでもないと思います。納得がいくいかないは置いといて、耳を傾けるということが大事なんです。
 人が『災い』に直面した時、必ず何かのメッセージがやって来ます。そのメッセージを迷わず受け取ってください。

未来は明るい

 この世の中にはありとあらゆることが起こります。嬉しいことも辛いことも楽しいこと、悲しいこと、何で自分が、どうして私だけが、という良いも悪いも全てのことがあります。それが当たり前で、自然なことなんです。
 だから「苦しみ」は無くならないのです。だからこそ対処する必要があります。逃げ続けることは出来ません。自分とともに付いてくるのですから。
 けれども「苦しみ」を変換する武器を持つことで、自分を守り強くすることができる。「苦しみ」をどのように考え、どのように捌くか心の持ち方、捉え方が大切なのです。
 何をどのように対処するのかは、その時々の事柄によって変わってくると思います。しかし、どんな「苦しみ」にも必ず変換できる点があります。それを探しだして見つける。
 そうすると「苦しみ」に打ち勝つ術を手に入れることができます。「苦しみ」を乗り越えた人生はより豊かに希望で満ち溢れることになることでしょう。
 あなたの未来が明るくなることを祈って

 

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