クセが凄い就活体験記

 私は就活生だ。学生時代、合格体験記とか求められたことないから一度書いてみたいと思っていた。勝手に書いてしまおう。「内定のために何をしたか」みたいな内容はほぼなく、自分のバックグラウンド中心で一般的な就活体験記とはまるで異なるであろうことは予め記しておきたい。


 一社内定を貰うことができた。そこは大手でなければ上場企業でもない。だから、「意識高い」人は読む必要全くないと思う。どちらかというとこれまで真っ直ぐ生きてこなかった、これなかった人に送りたいと考えている。このご時世、いつ内定取り消しが起こってもおかしくない状況でもあるから、抽象的な話にせざるを得ないとは予めご了承願いたい。
 
 私はウィークポイントだらけだと思っている。面接にて「弱みはなんですか?」と問われることも多いが、致命的な弱みを答える訳にもいかないだろうから困るのだ。
・一浪文系(偏差値55程度か)
・通学に2時間かかるのを言い訳にバイト、サークル経験なし
・リーマン頃に父の経営していた会社が倒産した為に貧乏
・両親鬱
・軽度発達障害(自動車免許実技二回目で補習)
・恋愛が理解できない
・同年代の親戚がいないため将来的な天涯孤独がほぼ確定
・自傷行為みたいな感じで両手にアザ

といったわけで、自分で話せる勇気があるのは上二つまでかという感じだ。肝心な「強み」も特に思いつかず、ほんの少し行ったボランティア活動やらを喋るのが精一杯だった。

 ただ、当初より自分の中で決めていたことがあった。それは「一切ウソはつかない。真実を喋ること。」上記のことを喋らなければ嘘をついたことにはならないだろうと。そして、嘘をついて過大な自分を演じて内定を貰えたとしても嬉しくないし、何よりも入社後に自分が苦しむと思ったからだ。

 就活において最も重要なのは自己分析だと言われるが、自分なりの自己分析を深めていくごとに自分が社会に向いてないとヒシヒシと思わざるを得なかった。3年の始め当初私は考えた。
「出来る限り多くインターン合同説明会に参加し、インターンにも参加しよう。」
自分が働いて輝ける企業はまずまず無いだろうし、バイトもろくにしてないから(短期バイトはいくつかあるが、真面目にしたつもりでもミスは連発するし虐められるからいい思い出がない)社会勉強のつもりであった。これが結果的に功を奏したのかもしれない。

 そう、新型コロナウイルスだ。就活解禁となるはずの3月以降合同説明会はほぼ全面的に禁止。各企業も対応に追われ、選考延期が続出。web選考に切り替える企業が増えたが、この未曾有の経済危機で多くの企業が採用数を大幅に減らすのは自明だ。私は一浪している。大学の本来の目的から外れるようで悪いが「いい企業に入りたいから一浪したのに一浪しない方が良かったじゃないか」とも思った。だけども、「俺らしいよな」とも思ったのも確かだ。上記のことのように自分に原因あるのを含めても不幸多めに生きてきた。けど、一方で「もっている」人間だとどこか思ってしまっている。中学は2人くらいしか出ない補欠合格で入ったし(入ったら入ったで虐められる)、高校の受験番号は2番で1番の人不合格だったから一番上に記載されたし、二度目のセンター試験はこれでも模擬試験の最高点の50点プラスくらい取って入ってる。
 私は嘘を付かないで就活を始めた。インターンに参加した企業の早期選考は全て一次で不採用となった。けれど、インターン合同説明会でそこそこ気に入ったというより「馬が合う」と思った企業一社だけが何故かあれよあれよというようなスピード感で進み、採用を頂くことが出来たのである。実をいえば、私が受けた中では売上高規模は小さい方だし今どき圧迫面接だったのでそこまで良いとは思ってはない。しかし、このコロナ禍でこんな僕が一社内定頂けたのは本当嬉しくまたしても「もっている」と思ってしまうし、これ以上高難易度の就活を続けて感染リスクを高めていくのもどうかと思う。不思議な感覚なのだ。

 不本意ではあるが、これにて実質的には私の就活は終了となるだろう。内定先に不信感はあるも、事業内容や環境は自分にとって天職であるとも思って期待もしている。しかし、この状況で一年後に世界経済がどうなってるのか検討もつかず、「もっている」からこそまた何か起こるやもしれないとも危惧している。この記事は私の自己満足であり、整理のためのものだ。この程度しか個人が特定され、ましてこの程度の内容で内容取り消しなどが起こることはあり得ないだろうが0ではない。その時は徹底的に戦う姿勢はみせておく。
 この「就活体験記」を他の就活生や後輩の何人読むだろうか。そして、共感したり勇気を貰うような者は現れるだろうか。社会的には居ない方がいいのかもしれないが、もし居たのならばこっそりと胸に残してくれたら嬉しい。応援する。
 私はこの記事で「嘘はつかない」。だけども、逃れるように抽象的な部分もあるし、本当のことは全然書けていないのだ。大変申し訳ない。そこが僕の最大のウィークポイントだと今わかった。

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