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見えてきた希望

私の母は中咽頭癌で現在放射線治療中。

昨日は4回目になる、耳鼻科の担当医による診察だった。


中咽頭癌には2種類ある。

ウイルス性のものと、そうでないもの。

ウイルス性(p16陽性)だと放射線治療が比較的よく効き、そうでなければ(p16陰性)抗がん剤治療をしていかなければならない。
ただ母は慢性腎臓病の為、腎臓に負担のかかる抗がん剤治療は出来ないとのことだった。

そして、以前聞いた結果はp16陰性。

その際に、耳鼻科の担当医から「もう一度調べる必要があるかもしれない」と伝えられていた。

その言葉に少しは期待しながらも、2人で落ち込み、涙を流し帰宅したのを覚えている。

それから3週間が過ぎ

昨日

再診の結果

p16陽性であることが新たに分かった。

ステージも4→3に変わった。

「転院前の大学病院から特別に検体を取り寄せて調べたら、p16陽性でした」

「今日の喉の状態を見る限りでも放射線がよく効いてます」

耳鼻科の担当医の言葉に、母の曇っていた顔が一気に明るくなる。

その姿を横から見ている私も思わず、マスクをしていてもバレてしまうくらいの明るい表情に変わっていた。

ただ、これからどうなるか、先のことはわからない。

治療がどこまで効くか、寛解するのかしないのか。それは人それぞれ。

でも今からそれをぐちゃぐちゃ言っていてもキリがない。

ただ前向きに、寛解を目指す。

私は母の笑顔が大好きだ。


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