見出し画像

ドリフの笑い声がする直売所となでしこ

近所に毎週土曜日の11時からお昼過ぎまでしか開かない「あい菜市」という小さな直売所があります。
運営も店員も野菜を育てている母ちゃんたちで、昔の市場をギュギュッと凝縮したような、そんな雰囲気。
今風に言えばマルシェということにもなるのですが、あのお母ちゃん方の雰囲気を見るとマルシェではなく市場という言葉の方がしっくりきます。

安くて新鮮ということで、毎週開店と同時にたくさんの人が押し寄せてくるのですが、少し落ち着いた時間に行くと、その週の当番のお母ちゃんたち(4人〜5人くらいいる)とお話しできて、ドリフのそれのような笑い声を聞けるそこは、市場から一転、女子会の様相。
帰りに入り口にちょこんと売れ残っていたお母ちゃんチョイスの花をサービスでいただいたのですが、ピンクの可愛らしい花は「なでしこ」だそうです。

ドリフの笑い声が聞こえる中で見る「なでしこ」は、どうもその名前が持つイメージとはかけ離れていたのですが、思い返せば言葉の節々から溢れ出てくるその「なでしこ」っぷりもなんだかこの直売所の魅力なのだと思います。

そんなあい菜市で購入した春菊で、以前食べたことがある春菊のジェノベーゼパスタを作って食べてみました。
レシピも何もなく、完全に「かんな感じでしょ」で作ったそれは、奇跡的に春菊の香りと松の実のクリーミーさが絶妙で、これはもう一度食べたいと思える一品に仕上がりました。

ただ、「こんな感じでしょ」で作ったこのパスタだったので、後で調べたらジェノベーゼソースをパスタの茹で汁で少し伸ばすそうなのですね。
どうりで濃厚だったわけです。

あの空間がそうさせたのでしょうか。
お母ちゃん方のパワーをたくさん吸収できた日でした。

頂いたサポートは全て「食卓の笑顔」に使わせて頂きます!