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「恋文の技術」を読んだ中三女子の感想

主人公、守田一郎が最後に辿り着く「恋文の技術」って、結構実用的な技術なんですよね。

青春小説っぽく「心を込めて」みたいな勢いのラストに持っていかないのがなんか、森見さんらしいなぁと思いました。

読売中高生新聞の「本のレストラン」で紹介されていまして。

「面白そう!」と手に取った一冊。

「あしながおじさん」みたいな感じで、全部手紙で進んでいくんですよ。

内容は全然違うんですけどね。

普通の小説の形式と違って、主人公の生活の全てを知ることができない。

それがもどかしくもあり・・・ですよ。

しかし色々な人に出す手紙が収録されているので、章を追うごとに主人公の人柄や生活がわかってもどかしさはなくなりました。

その代わりに、普通の小説を読んでいるときと同じようなワクワク感が。

守田さんの思い人、伊吹さんはどうなったんでしょうね。

私が思うに、初恋の赤い風船の文通相手はきっと・・・。

大文字山の企画は、企画だけしてこの小説が終わってしまいます。

どうなったんだろうな。

伊吹さんのことも。

まぁ、推して図るべし。

森見さんはここまで来ておいて振られるなんて、そんな酷いことはしないでしょう。

と、私は思っています。

最後に書いてあった「伊吹夏子さんへの手紙」はすごくいい手紙で、メロメロにはならないまでも好印象は与えられると思うので大丈夫じゃないですかね?

作者の森見登美彦さんが守田さんの文通相手として登場するところも面白かったです。

〆切がギリギリとか、ご本人が思ってらっしゃることなのかな?

いやはや、本当。

私も文通をしたくなりました。

とはいえ、相手がいない・・・。

私も、赤い風船につけて飛ばそうかな。

守田さんが一番いい手紙なんじゃないかと言っていた手紙。

守田さんも、たまにはいいこと言いますね。

というわけで、守田さんを真似て締めに一言。

課題も宿題もどうにかなるのである。宇宙的規模で生きよう。

良いこと言った・・・かな?

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