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「スターティング・オーヴァー」を読んだ中三女子の感想

三秋縋さんのデビュー作です。

そろそろくどいですかね、三秋縋さんファン表明。

でも、やっぱり好きなんですよ・・・。

マガジンとかに、まとめたほうがいいかもしれない。

実は私、この本を一度小学生の頃に読んでいるんですよ。

本屋さんで時間をつぶしていて、なんとなく手に取って立ち読みしていました。

中学生になってからそれが三秋さんのデビュー作だと知って、勝手に運命を感じましたね。

まぁ運命というか、三つ子の魂百までというか。

好みはなかなか変わらないみたいです。

そんなこんなで途中まで話を知っていて、なかなか手が伸びなかったこの作品ですが、とうとう購入しました。

最後まで読むと、やっぱり面白いです。

結構釈然としない、というか。

人生ってそう都合よくはいかないもんだなぁと思う部分もありました。

三秋さん作品には珍しく、現実を見せてきます(笑)。

でもなんか、どん底に落ちたって案外、人間は大丈夫なものなのかもな、とか思えるんですよ。

結局どんなところにいても、人間、幸せを見出せるのかもしれない。

とか、逃げ場がないように思えても、案外乗り移れる枝はその辺にあるのかもな、とか。

あと運命の人がいればいいのにとも思わせてくる。

文章はそんなに読みやすくないし、デビュー作ということもあってまだまだ粗削りだなってところもちょいちょいあります。

ただ、なんか、凄みがあるなって。

なんだろう、「三秋縋の原点にして到達点」みたいな。

デビュー作ってそういうところありませんか?

これまで読んできた三秋さんの他の作品と違って、作品の最後の日々が最高に幸せだったりすることはないんですけれどこれはこれであり。

主人公もヒロインも死なないし、ちょっとだけ希望が見えるラストではあるんですよね。

主人公の一周目みたいな幸せはもう手が届かなくなってしまっているけれど、主観的に幸せなら、それでいいよねって。

ただまぁ、受験って相対評価だから・・・それが甘えに思えてきてしまう今日この頃です。

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