「山頭火全句集」を一章ずつ⑳
「山頭火全句集」を一章ずつ読んでいくこの試み。
今回は「昭和七年」の章です。
川棚温泉に住もうととどまっていたり、其中庵を結んだりしたのがこの「昭和七年」のことなんですね。
川棚温泉で読まれた
という句には見覚えがあります。
川棚で詠まれた句にはお気に入りの句が多くて「大衆浴場」で詠まれた句はのどかな感じがして好きですし、旅の中で詠んだ句とは何かが違うよなぁと思いまして。
一所に腰を落ち着けている感じがするというか、「いそいでもどる」という言葉があると「帰る場所があるんだな。」って思うんです。
「さびしい」という言葉が印象的だったこれまでの章とはそういうところが違うのかな、と。
こちらは川棚を去るときに詠まれた句ですが、この句が結構お気に入りなんです。
「ここの土とならう」とまで言っていた川棚を去ることになって悲しみもありそうなものなのに、「糸瓜がぶらり」で飄々とした雰囲気があるのがいいなぁって思います。
「日記」の句がある章も三章めとなって思うんですが、出てくる句って何度も出てくるんですよ。
「日記」で出てきて、「草木塔」で出てきて、「層雲」で出てくる。
三回も出てくる句はさすがの私も多少は覚えられるようになります。
「例えば?」と聞かれると困ってしまうのですが、句を見たら「ああ、これ前も出てきた句だな。確か前出てきたのは・・・」って。
なんだか少し嬉しいです。
其中庵での句では、
というのが好きです。
わたしがまいてわたしがつけたのか。いいな。
という感想もありますが、単純に「お茶漬けさらさら」から連想されるお茶漬けが好きです。
おかうかうとか、絶対おいしいじゃないですか。
いいなぁ。
・・・お茶漬け食べたい。
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