僕は眠る君は起きていて

春の光ぼくは眠る君は起きてゐて  佐藤文香(『君に目があり見開かれ』)

光の中で本当に置いていかれたのは僕と君のどっちだったんだろう。

「僕は眠る、君は起きていて」

俳句という、さっと来て、さっと帰ってゆく詩の中で、
僕は君を置いていくことになる。

僕は見送られる。

たぶんまた、会えるけれど。
今は。光。


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