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二十五煎目:琉装と和服の違いはなんですか?


琉装と和服は、日本の異なる地域文化を反映した伝統衣装であり、それぞれ独自の特徴と歴史を持っています。その主な違いをまとめてみました。

歴史と起源

琉装は、沖縄(旧琉球王国)独自の伝統衣装です。中国や東南アジアなどとの交易を通じて伝えられた文化が風土や気候などにあわせて元の形をそれなりに残しつつ発展しました。

和服(着物)は、中国からの伝播も参考にされたものの、日本本土の文化や気候に適応して独自に発展してきた衣装で、平安時代に中国の唐装から発展したものが起源とされますが、体に合わせるのではなく、一枚の布をそのまま活用する形になっていきました。これは世界でも珍しいものです。

デザインと構造

琉装は、色鮮やかで華やかなデザインが特徴で、比較的和服よりも鮮やかな色が使われています。過去には、この色にも厳密な決まりがあり、身に着ける衣装の色で身分を見分けられるようになっていました。

男性用は和服とはあまり形が変わりませんが、腰のあたりを太めの帯で固定し、複雑な結び目を前に見せるようにします。また頭に「ハチマチ」というターバンのような帽子をかぶります。

女性用の琉装も和服に近しいですが、腰のあたりに細帯を締め、その上から着物を着て、腰の部分で上に着た着物をつまんで細帯に挟み込む「ウチンシー」という着付けをします。このため、厳密には仕立ての方法も違うそうです。

和服は、四季を象徴する柄や色彩が豊富で、季節によって袷や単衣、浴衣など様々な形状があります。また女性は年齢によって袖の長さが違うのも特徴です(振袖など) 帯の結び方もさまざまな形があり、幅も用途に合わせて半幅帯や袋帯など種類があります。

素材

琉装の素材は、沖縄の暖かい気候に適した薄手で通気性の良いものが多く、麻素材が多いです。紅型などの高位の衣装には絹が使われていました。現代では扱いやすいポリエステルなども好まれるようです。

和服は、絹や綿など季節に応じた素材が用いられていますが、一般的に正絹が多く、仕立て方(裏地のあるなし)で対応する季節を変える形です。暑い時期には麻もよく使用されていましたが、綿が伝播した後は浴衣などは綿素材も使われ、現代ではほぼ綿素材になっています。

着用シーン

琉装は、現代では沖縄の伝統的な祭事や結婚式、または地域のお祭りなど特別な場面で着用されることが多いようです。また踊りの衣装としてイベントや、結婚式の衣装としても使用されています。

和服は、結婚式、成人式、茶会などの格式ある行事や祭日に着用されることが多かったものの、最近ではその文化的な良さが見直され、普段に着る方も増えてきました。
和服(特に着物)の着付けは複雑ですが、着付け方法もさまざまに改良されてきており、現代的な着物の発展に寄与しています。

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